うなぎの稚魚の漁獲量

今日はうな重、それともkaba焼き?:日経ビジネスオンライン

 稚魚は、年々肥大化するウナギ需要をまかなうために、年々歳々大量捕獲されていたのである。


登亭 (NOBORITEI)

 しかしながら、シラスウナギの漁獲量は1970年代をピークに確実に減少を続け、現在では最盛期の10-20%程度で推移している(図1)。

勘違いしている人が多いみたいなんだけれど。


問題は量ではなくて、稚魚が減り続けているにもかかわらず保護していないことですよね。
(あくまで仮の数値だけれど、10000の内500を捕獲するのと100のうち50を捕獲するのとでは、漁獲量は減っていても深刻さは増しているわけですからね)



それと、前にも書いたけれど日本のウナギ消費量は現在より昭和の方が多い。
国産ウナギの安全性と品質について


消費量自体は平成13年がピークだけれど外国産の占める割合が高い。スーパーなどの小売業は外国のウナギ資源の枯渇問題には大いに関わりがあるけれど、国内に関しての責任についてはどれほどあるだろうか?


したがって

 古いタイプのウナギ職人が職を失い、ウナギのブランド価値が毀損され、一部のウナギ産業が一時的な繁栄を享受したあげくにウナギ資源そのものが絶滅の危機に瀕している。ということは、勝利者は誰もいないんではないのか?

とか

 結局、日本で捕獲されたウナギを、日本人の職人が調理して、日本の消費者が食べていればそれで十分なわけで、そういうクローズドサーキットの中で完結していたからこそそれは食文化と呼ばれていたのである。こういうものを、国境の外に持ち出すと、かなり高い確率で想定外の厄災を招くことになる。われわれは、そうした副作用に対してもう少し慎重に構えるべきだ。

とかいった、専門店は正しくて大規模小売店が悪だとかいうような、ステレオタイプな批判がウナギについて当てはまるかといえば、外国のウナギに関してはあてはまるだろうが、それでもって専門店を擁護できるかといえば、そうでもないように思うんだけど、この手の主張は受け入れられやすいから難しい。


※ 専門店の中には「天然もの」を出す店もあるわけで。稚魚が減っているにもかかわらず、その稚魚を産む親を捕獲しているわけですよね。