推理タクシー

23日に「世にも奇妙な物語」の「推理タクシー」をテレビで見た。本来なら数年前から「世にも奇妙」はつまらないと思っていたので見るつもりはなかったのだが、テレビをつけっぱなしにしていたら始まったので何となく見ていたのである。


先に感想だけ言うと、とても面白かった。ここ数年見た中では最高傑作じゃなかろうかと思う(と言っても俺が見た数少ないミステリーの範囲内で)。


この作品の解釈は、同時に見ていた2ちゃんねるの実況でも、その後に見たいくつかのブログでも、人によって異なっている。それは作品自体がそうなるように作られているからなのだが、俺の解釈は以下の通り。見てない人にはナンノコッチャと言う話。



「以下ネタバレ含む」






その1 女子アナ殺しの犯人は誰?
結局犯人は誰かわからない。重要なポイントは運転手の佐野が最初の方で言った「物盗りの犯行ではない」ということ。ところが、後にわかるが、これを捜査していたのは佐野本人。そして佐野はストーカー殺人(訂正:ストーカーに見せかけて殺すつもりが逆に殺された)だと推理していた。逆に言えばストーカー殺人(訂正:上に同じ)だという思い込みが「物盗りの犯行」という線を消してしまった可能性があるということ。犯人は開いていた2階の窓から侵入したのであり、単純に考えれば物盗りである可能性が一番高いと思う。


その2 相棒殺し
マジシャンの谷原がタクシーに乗る前に相棒を殺したと思っている人が多いみたいだけど、そうとは限らない。タクシー内での会話。


谷原「相棒は俺のこと足手まといだって言ってるからなあ。向こうはコンビ解消したがってるんだ。今日もついさっきまで、相棒のマンションで大ゲンカだったよ」
佐野「ああ、それでトムさんあんな顔してたんですねえ」
谷原「あんな顔?」
佐野「すぐ分かりましたよ、ああこりゃなんかあったなって」
(殺人シーン)


この-殺人シーンは「回想シーン」なのだろうか?しかし「想像シーン」であるとも解釈は可能。この前に、「いやしかし、芸人さんってのは想像力豊かなもんなんですねえ。でなきゃネタとか思いつきませんもんねえ」という佐野の前振りがある。女子アナ殺しの犯人を佐野にして「想像」したという実績がある。相棒殺しはなくて、喧嘩しただけという解釈は可能であり、そういう見方をしても話の辻褄が合っている。最後に谷原がカバンからロープを出すのは口封じのためではなく、運転手に持ち芸を見せるため。これにも伏線があって、最初の方で佐野が「有名人ってのはこっちが声かけたら迷惑そうにするけど、無視されると自分のほうから名乗ったりする」と言ってる。佐野がマジシャンと知りながら芸を見せてくれと言わないので自分から見せようとしたというオチ。


とまあ、このように解釈できますね。もちろん他の解釈もできるんだけれど。

日教組VS「保守」と「左右のねじれ」

今回の中山成彬国土交通相辞任問題に関連してウィキペディア日教組の項目読んだんだけれど、そこにはこう書いてあった。

かつては日本の学校教育に大きな影響力を持ち、文部省(現在の文部科学省)が教育行政によるトップダウン方式で均質かつ地域格差のない教育を指向するのに対し、現場の教員がボトムアップ方式で築く柔軟で人間的な教育を唱え、激しく対立した。

日本教職員組合(ウィキペディア)


「教育行政によるトップダウン方式で均質かつ地域格差のない教育」と「現場の教員がボトムアップ方式で築く柔軟で人間的な教育」。これってどっちが「保守」でどっちが「革新」なんだ?何の前提条件もなく、両者のどっちを選ぶかと聞かれたら、自称「保守(バーク流)」の俺は間違いなく後者を選ぶ。しかし日教組は明らかに左翼だと思う。左翼は格差の解消を望んでいないのか?文脈的に見て、今の政府が行うトップダウンは駄目だが、自分達が行うトップダウンなら良いという意味には受け取れない。ボトムアップによる格差の解消を目指しているという意味か?だとすれば、それは一体どんなものなのか?


ここがマジにわからない。この疑問については前にも書いた。
国家鮟鱇 - 全国学力テストについてのひとりごと



(追記)
こういうことか…
地元集中(ウィキペディア)
地元集中 日教組 - Google 検索
これはひどい。実体験ないから今ひとつ実感が沸かないんですよね。