2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

民俗学について

例の井伊直虎の件で「民俗学」についても論じられているものをちょくちょく見かけるんだけれど、そもそも「民俗学」とは何か? 民間伝承の調査を通して、主として一般庶民の生活・文化の発展の歴史を研究する学問。英国に起こり、日本では柳田国男・折口信夫…

「恣意的」と「意図的」

⇒恣意的の誤用 ⇒「恣意的」誤用扱いに国語辞典編さん者が反論 「俗説でことばが殺されないよう、どうか守って」 - ねとらぼ大きな話題になっているけれど、これはかねがね俺が思っていることと大いに関係があるように思われる。 解釈が記事によって少し揺れ…

久々の大物(井伊直虎は魔女?)

⇒来年の大河のヒロイン井伊直虎はリアル「もののけ姫」だった!(夏目 琢史) | 現代ビジネス | 講談社(1/2) 評判はちらほら聞いていたけど、いやこれはすごい。久々の大物。 ※ そもそも井伊直虎という女城主は実在したのかという問題があるけど、それはこ…

そもそも「革命児」とは何なのか?

信長は戦後「革命児」とされてきたが最新の研究では否定されつつある。とはいうけれど、そもそも「革命児」とは何なのかという基本的なことが考えれば考えるほどわからなくなる。国語辞書的には 1 革命を起こす人。革命の指導者。 2 革命をもたらすような…

信長と天皇(その2)

その後調べたら『信長の政略』(谷口克広)に解説があった。谷口氏によれば、太平洋戦争が終わって信長勤王論を唱える研究科はまったく影をひそめ、 表面的には朝廷を保護していたかのようだが、それは単に利用しただけのもの という解釈に変化したという。そ…

信長と天皇

『信長研究の最前線』(日本史史料研究会編)の「信長は天皇や朝廷をないがしろにしていたのか?」(神田裕理)に 太平洋戦争前では「皇国史観」(説明略)による「信長勤王論」を基に語られてきた。 一転して、戦後はおおむね「公武対立史観」で捉えられてき…

トランプの政策に関する謎理論

「もし日本が関税を維持するなら、同じことをやり返す。ネブラスカ産の牛肉に38%の関税をかけたいなら、米国で販売する日本の自動車に38%の関税をかける。単純なことだ」 これに関して日本企業は現地生産してるから無意味とかいった全くわけのわからな…

トランプ氏「誰とでもフェアに取り組む」

世界に言いたい。我々は米国益を第一にするが、誰とでもフェアに取り組む。敵意ではなく共通点、紛争ではなくパートナーシップを追求する。 ⇒「ヒラリーに感謝。心から」 トランプ氏勝利演説要旨:朝日新聞デジタルこれ聞いて「選挙中は過激なこと言ってたけ…

インデペンデンス・デイ

トランプが合衆国大統領になることは一般的な左派リベラルにとっては悪夢だろう。しかしアメリカ人にとっては必ずしも悪いことではない(かもしれない)。でも俺は日本人だから、アメリカ人にとってどうなのかよりも、日本がどうなるかの方が遥かに重要だ。…

本日の一曲

チャートインしたりして。

「聖者の行進」の意味

⇒聖者の行進〜亡くなることを祝う!?黒人奴隷たちの心の叫び、そして聖者は“街にはやってこない”〜|TAP the NEWS|TAP the POP 俺は今までこの歌の意味を考えたことがなかった。 「ラッパの音(裁きの音)が鳴り響く時」というのは「黙示録のラッパ吹き」…

「アメリカ」の語原

⇒アメリカという名前の発祥はウェールズにあったという事実 - イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ説得力のありそうな話ではある。特に ・新たな地は名字をつけるのが通常で、名前を付けることはしない。もしアメリゴ・ヴェスプッチの名前を用いるのなら、…

「丁字路」と「T字路」と「パンチー」

⇒「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出 - ねとらぼ 漢字の「丁」の字のような形のものを表す伝統的なことばとして、「丁字(形)<ていじけい>」というものがあります。これは16世紀は…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その3)

ここからが本論。 先に書いたように俺は『多聞院日記』の記事にはまだまだ考察すべきことが多々あると思う。もっとも諸解説本で紹介されている 去七日・八日ノ比歟、惟任ノ妹ノ御ツマキ死了、信長一段ノキヨシ也、向州無比類力落也 の部分だけでは、どこにそ…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その2)

奈良興福寺の僧の英俊が記した『多聞院日記』の天正9年8月21日の条に 去七日・八日ノ比歟、惟任ノ妹ノ御ツマキ死了、信長一段ノキヨシ也、向州無比類力落也 とあることは諸研究書に記されるところ。惟任(明智)の妹の「御ツマキ」が去る7-8日のころに死んだ…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その1)

明智光秀の妹「御ツマキ」について、あれこれ論じられていることは、俺がネットを始めて信長についての掲示板や記事を見たとき(2002年頃)から知っているんだけれども、ネット以外の書籍等でどう論じられているのかはよく知らない。 発端は勝俣鎮夫氏の論文…