2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

徳川家康と今川氏と忠臣蔵のほとんど知られていない関係

⇒今川氏真は「戦国最後の勝者」?大河ドラマにできるかも(笑) - 見えない道場本舗 を見て書きたくなった。 吉良義央が今川義元の子孫だということと、泉岳寺が今川義元の菩提を弔うため開創されたことと、開基が今川義元の孫(あるいは縁者)の門庵宗関と…

アマテラスとタカミムスヒ(5) 日神とアマテラス

『日本書紀』「第五段本文」を素直に読めばイザナキ・イザナミ二神は「天下の主」を生もうとしたが失敗したということになる。「日神」「月神」「ヒルコ」「スサノオ」は全て目的と違うものを生んでしまった「失敗作」なのだ。 しかし、ここでいう「日神」は…

アマテラスとタカミムスヒ(4) 失敗した子作り

ヒルコの出生について『日本書紀』本文は以下のように記す 《第五段本文》次生海。次生川。次生山。次生木祖句句廼馳。次生草祖草野姫。亦名野槌。既而伊弉諾尊。伊弉冊尊共議曰。吾已生大八洲国及山川草木。何不生天下之主者歟。於是共生日神。号大日〓貴。…

かかとがない

⇒久高島の「異種の民」: 目からウロコの琉球・沖縄史 久高島、代々「異種」の人を生ず 太古より、知念間切の久高島には「異種の民」がいた。うまれつき性格は素直で、普通の人より賢く、よく仕事をした。暮らしむきはとても裕福で、現在、その種族は7、8名…

江戸は山川道澤の四神相応の地である

『落穂集』で大道寺友山は「北高南低く東西に流れ有を以て四神相応の地」だとしている。これは良くいわれているところの「山川道澤」の四神相応とは異なる。 しかし、だからといって、江戸が「四神相応の勝地」と呼ばれている理由が大道寺友山の定義の「四神…

『落穂集』の解釈

一問曰、御当地の義ハ四神相応の勝地ニ是有旨(これあるむね)、世上ニ触レ候は弥(いよいよ)其通の事ニ候や。 答曰、北高南低く東西に流れ有を以て四神相応の地と古来より申傳候所、御当地ハ其旨に相叶ひ候上ハ四神相応の地と申し候、然(しかれ)トモ天下…

見てて面白い洋楽のPV(2012年限定)

⇒見てて面白い洋楽のPV教えてください : はれぞう2012年公開、1000万回以上再生限定。 Of Monsters and Men - Little TalksCarly Rae Jepsen - Call Me Maybe SKRILLEX - Bangarang feat. Sirah [Official Music Video] LMFAO - Sorry For Party Rocking Che…

原典を歪曲して伝える人

⇒ところで藤堂高虎が江戸城を設計したというのは本当なのか? で、 ⇒江戸城が風水に基づいて作られた話はガセっぽい?という話 - Togetter の「雑誌ライター」氏が、原典には「方角その他」とあるところを「風水」と歪曲していることは既に書いた。『江戸城…

続・藤堂高虎が江戸城を設計したというのは本当なのか?

⇒ところで藤堂高虎が江戸城を設計したというのは本当なのか? の続き。 元記事が紹介している『江戸城』(村井益男 講談社)に もっともこのとき、高虎は江戸城全体の縄張りをしたのではなく、二ノ丸、三ノ丸の縄張りをしただけだったともいう。 とちゃんと…

アマテラスとタカミムスヒ(3) 太陽神ヒルコ

『日本書紀』の天岩戸神話の原型が「太陽が隠れる神話」だったことは間違いない。しかし『日本書紀』におけおけるアマテラスは太陽ではなく「太陽のパートナー」だ。アマテラスが隠れることにより太陽もまた隠れたのだと解釈すべきだ。 だが、アマテラスが太…

新自由主義と金融政策

⇒「金融緩和」=「新自由主義」? - Living, Loving, Thinking ここで問題なのは、「金融緩和」=「新自由主義」という印象を植えつけようとしていることだろう。「規制緩和と金融緩和で景気を拡大させる、という新自由主義」だって。「新自由主義」は「金融…

ところで藤堂高虎が江戸城を設計したというのは本当なのか?

⇒江戸城が風水に基づいて作られた話はガセっぽい?という話 - Togetter 1603年の第二期工事からは築城の名手といわれた藤堂高虎が設計に加わるが、なんとこの人は、自分が風水をよく知らないので一旦城の設計を辞退しているんだよね 村井益男氏の「江戸…

だめなトンデモ批判

⇒江戸城が風水に基づいて作られた話はガセっぽい?という話 - Togetter これは自然科学でいえば「だめなニセ科学批判」の典型であろうと思うわけです。俺はニセ科学批判批判をしているけれど、それは「正しい批判だけれど正しければいいってもんじゃない」と…

荻生徂徠の「四神相応」論

荻生徂徠(1666-1728)の『詹録』に四神相応の記述がある。 選地トハ城地ノ選様ナリ北条流ニ繁昌ノ勝地防戦堅固守城堅固ト云ウアリ繁昌ノ勝地トハ北高ク南低ク南北長ク東西短ク東西南ニ川ニテモ海ニテモアルヲ云ト伝ヘリ謙信流ニハ四神相応ノ地ヲ繁昌ノ勝地ト…

弘前城と四神相応と北条流軍学

高岡城築城に際し、軍配者沼田面松斎は長勝寺構、高岡、亀ヶ岡の三候補から占術で高岡を選んだ。他の候補地は衰亡を予感させたと云う。慶長十五年三月、高岡城築城開始。慶長十六年五月、高岡城完成。面松斎は慶長十七年に没したが、生前は高岡を四神相応の…

山鹿流軍学と四神相応と赤穂城

1653(承応2)年、32歳の時、8月、江戸を出て、9月、赤穂着。この年、築城縄張りを行う。「山鹿素行先生日記」によれば、「大守縄張二廓虎口、招僕談之、大守自臨其地、…僕取間縄改直之」とある。「武教全書」(山鹿流兵学の教科書)によれば、概要…

江戸城は四神相応の地

次から次へと新しいネタが投入されるので、書きかけのものが投げっぱなしになってしまう…⇒江戸城が風水に基づいて作られた話はガセっぽい?という話 - Togetter この問題は最低でも二つに分けなければならない。 (その1)江戸は四神相応の地か? (その2)…

かっぱ寿司業績悪化の原因

⇒朝日新聞デジタル:新幹線レーンに落とし穴 かっぱ寿司、まさかの業績悪化 - 経済・マネー ⇒はてなブックマーク - 朝日新聞デジタル:新幹線レーンに落とし穴 かっぱ寿司、まさかの業績悪化 - 経済・マネー 業績悪化の理由は、人気を呼んでいる「新幹線レー…

野菜を洗剤で洗う

⇒野菜を洗剤で洗うという、料理ができない記号表現について - 法華狼の日記 これについては以前書いた。 ⇒2006-11-20 - 国家鮟鱇 昔は洗剤で野菜を洗っていたというけれど、そもそも台所洗剤が普及したのは昭和30年代になってからだ。台所洗剤の歴史は約半世…

マンデラはテロリスト

サッチャーはネルソン・マンデラを「テロリスト」呼ばわりしていたそうだけれど、マンデラがテロリストだというのは別に間違ってはいない。 ⇒ペンと絵筆inアフリカ: マンデラ カナダでは未だ「テロリスト」扱い によると、米国では2008年までANCは「テロリス…

二階から目薬の謎

⇒二階から目薬といいますが昔の目薬は軟膏でした。 なぜこんなことわざができたのですか? - Yahoo!知恵袋 ⇒はてなブックマーク - 二階から目薬といいますが昔の目薬は軟膏でした。 なぜこんなことわざができたのですか? - Yahoo!知恵袋 これは知らなかった…

アマテラスとタカミムスヒ(2) アマテラスは「太陽神」ではない

アマテラスは元々は太陽そのものだったが『日本書紀』におけるアマテラスは太陽神ではないというのが俺の推論。なおここでの「太陽神」とは「太陽を神格化した神」という意味。太陽ではないけれど「太陽神」と呼ばれる例もあり、そういう意味では『日本書紀…

アマテラスとタカミムスヒ(1) 系統の異なる神話の結合

「天岩戸神話」と「天孫降臨神話」は本来系統の異なる神話である。それが一つの神話となったのだ。岡正雄は タカミムスビ神話とアマテラス神話との混淆過程において、成立し乃至は編纂者の神話合理化の意図によって結びつけられたもの という可能性を提示し…

本来の「皇祖神」はアマテラスでもタカミムスヒでもない

⇒タカミムスヒからアマテラスへという戦後知識人の妄想 は人気ブログへの言及でブログ主さんが反応したこともあり反響が多少あった。 タイトルにもあるように俺は「タカミムスヒからアマテラスへ」というのは妄想だと思っている。ところが、その後俺が書いて…

なんでもかんでも陰謀にしたがる戦後歴史学

俺は岡正雄説を支持しない。支持しないけれど批判的に検証する価値はあると思う。一方溝口説は論外だと思う。 『日本書紀』はタカミムスヒを皇祖としているのだ。すなわち大和朝廷の意思は「タカミムスヒが主神」だというのが常識的な考えというものだろう。…

岡正雄のタカミムスヒ論

「皇室の本来の神話的主神はタカミムスビノカミで、アマテラスオオミカミではないと思う」(『アマテラスの誕生』)と主張した岡正雄氏の説。『日本神話研究 2』(学生社)に載ってた。 岡正雄説の大雑把な要約 (1)「スサノオノ尊との争いの神話」「天岩戸…

Kousyoublogにお答えして

⇒タカミムスヒ→アマテラス論の古事記日本書紀でのズレについて | Kousyoublog私、溝口睦子氏の『アマテラスの誕生』は既に読んでおりまして、それについて記事も書いております。 『アマテラスの誕生』には次のように書いてあります。 七世紀末、律令国家の…

古代史学者が見ているのは古代ではなく戦前である

まあこれは言い過ぎかもしれないけれど、古代史学者の著書を読むとそういう面が多々あると思うのだ。 戦後の歴史学者は戦前の思想を否定することに使命感を持っていた。それ自体は悪いことではないけれど、あまりにもその思いが強すぎるために、古代を直接見…

タカミムスヒからアマテラスへという戦後知識人の妄想

⇒「アマテラスの誕生―古代王権の源流を探る」溝口 睦子 著 | Kousyoublog ⇒はてなブックマーク 五〜六世紀以前の日本は無文字社会であったから、史料はほとんど残っていない。ゆえにほぼ海外の文献と考古学上の調査から推定していくしかないのだが、そのよう…

「慣用音」とは理論から外れた音である

⇒「固執」は「こしゅう」なのか「こしつ」なのか?(日本語使い方考え方辞典 - 岩波書店) 日本の漢字音と,基となった中国漢字音との間には,おおむね規則的な対応関係がある.ところが,現実に行われている漢字音の中には,この規則性に基づいて理論的に求…