2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

陰謀論批判批判

呉座勇一氏が陰謀論批判をしている。 ⇒「この国に陰謀論が蔓延する理由」歴史学者・呉座勇一に訊く(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(1/3) 陰謀論を批判するのは良いのだけど、この批判は妥当なのだろうか? なにか大きな事件が起こると、す…

『付喪神記』と『百鬼夜行絵巻』(その10)

赤くて丸い物体について (真珠庵本) これについて田中貴子氏は 通常は朝日の出現と解されている物体が、『付喪神記』における「陀羅尼から発する付喪神調伏の火の玉(『図説 百鬼夜行絵巻をよむ』) だと主張する。『付喪神記』で 時に関白殿下、臨時の除…

『付喪神記』と『百鬼夜行絵巻』(その9)

あと『百鬼夜行絵巻』で思うのは、たとえばこれ。 上が昨日紹介した日文研本で下が東博模本。見ての通り、上の妖怪が下では蛸の妖怪になっている。ただし妖怪のポーズに変化はない。 で、それはそれとして、その妖怪と亀に乗った蛙の妖怪との位置が異なる。…

『付喪神記』と『百鬼夜行絵巻』(その8)

2007年に発見された『百鬼ノ図』日文研(国際日本文化研究センター)蔵。『百鬼夜行絵巻の謎』(小松和彦)に載る。 (集英社新書)" title="百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書)">百鬼夜行絵巻の謎 (集英社新書)作者: 小松和彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/1…

『付喪神記』と『百鬼夜行絵巻』(その8)

『付喪神記』(国会図書館本)に赤鬼と青鬼の「悪鬼」が登場することは既に書いた。彼らは器物が妖変した付喪神。実はそれ以外にも「鬼」が登場する。それが「護法童子」。 然るに第六日の後夜の時に御聴聞の為に、主上出御なるとて、御殿の上を御覧ぜらるゝ…

『付喪神記』と『百鬼夜行絵巻』(その7)

『付喪神記』の「悪鬼」は「鬼」とはいっても「鬼神」ではなく、あくまで付喪神の一種であろうということは既に書いた。 では『百鬼夜行絵巻』(真珠庵本)の「鬼」は何者か? そもそもどれが「鬼」なのか判断が難しいが、明らかに鬼だと考えられるのは赤鬼…