2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「大王」≒「天皇」なのか (その3)

⇒「大王」≒「天皇」なのか (その2) 「天皇」は「大王」を継承したものではなくて「皇太子」の役割を継承した可能性があるのではないかというのが前回の要約。「皇太子」とは「皇位継承の第一順位にある皇子」なのは言うまでもない。だから「天皇≒皇太子」…

「大王」≒「天皇」なのか(その4)

⇒「大王」≒「天皇」なのか(その3) 推古→舒明→皇極→孝徳→斉明→天智→(倭姫王) までが「大王」(旧・天皇)の系譜であり、 聖徳太子→中大兄皇子→大海人皇子→(大友皇子)→大海人皇子(天武) が実質的な『天皇』の系譜なのではないかというのが前回の要点。…

聖地巡礼

「大王」≒「天皇」なのか (その2)

(トンデモ話だからついていけない人はスルーしてください) まず断っておくが「大王」≒「天皇」では無い可能性といっても、それは王朝交替があったとかいう話ではない。中国では何度も王朝交代があったが皇帝は皇帝だ(ただし清の場合、大ハーンを中国風に…

「大王」≒「天皇」なのか (その1)

天皇号については異論はあるだろうが、天武(7世紀後半)頃からというのが通説だ。それ以前の君主号は「大王」だったと考えられている。それを理由に歴史学者の著書には天武以前については「欽明大王」「推古大王」などと記述する用例が多い(欽明・推古も同…

聖徳太子が非実在だというけれど

何を今さらという感じだけれど、聖徳太子非実在説は相当広く信じられている。 ⇒「聖徳太子は架空の人物」 信じる若者たち この記事を見ればわかるけれど、事の発端となった大山誠一氏の主張とは関係ない部分も多くあり、「聖徳太子はいなかった」(これは谷…

弓削道鏡の謎

宇佐八幡宮神託事件は古代史上の大事件だ。もし道鏡への天皇位の移譲が実現していたら、それ以降の日本史は現在の日本史とは大きく変わったものになっただろう。⇒宇佐八幡宮神託事件 - Wikipedia ⇒道鏡 - Wikipedia 道鏡が天皇になるということは皇統が天皇…

歴史の定説の信頼度

何度も引き合いに出すけれど超光速ニュートリノの話。アインシュタインの特殊相対性理論が覆るかもしれないということで、それに対して科学者が慎重になるのは当然の話だ。さらにむきになって否定しているかのように見える人もちらほら見かけるのだが、それ…

少年厩戸皇子

守屋合戦の時、聖徳太子(厩戸皇子)は14歳だった。14歳の少年が合戦で重要な役割を果たしたはずがないという意見がある。それはその通りだろう。 ただし、ここで考えなければならないと思うのは『日本書紀』の記事の元となったであろう史料において聖徳太子…