2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「立国は私なり。公に非ざるなり」の意味(その2)

念のために書いておくけれど、「立国は私なり。公に非ざるなり」の解釈はネットで検索すると、上田和男氏の書いてるように解釈している人が多い。それだけじゃなくいろんな解釈がある。 しかし普通に読めば俺の解釈になる。別に難しく考える必要なんか無い。…

「立国は私なり。公に非ざるなり」の意味

「立国は私なり。公に非ざるなり」とは、福沢諭吉晩年の著書「痩せ我慢の説」の冒頭に書かれた一文です。「政治家や官僚は国からお金を貰っているのだから、国家のために尽くし働くのは当然である。しかし一般の国民が、私立の会社や機関が、国家のために貢…

日本神話の参考文献

探すのが難しい。図書館に行っても歴史・宗教・神話・伝説・民俗学・文学の棚といろんなところに置いてある。しかも専門家ではない人が書いた(俺にとっては)必要でない本が多い。ただし蔵書検索すると今度は山ほどある(つまり昔は盛んだったけれど今はそ…

織田信長と前田利家(その5)

次に 御意にて、扨も忝き御諚と存ずる所に、御近習衆、通ひを仰せられ衆までも、さても〳 〵冥加なる又左殿かなと、あやかり者と奪合ひ候様に、通ひ物候故に、箸にて、忝き御諚と、ひた物食ひ過し、鶴汁を是非なく過したれば、其後中り申し候と御意にて、御…

織田信長と前田利家(その4)

次に 利家其頃まで大髭にて御座候、髭を御取り候て、其方稲生合戦の刻、十六七の頃、武蔵守内宮居勘兵衛といふ者の首を取り侯刻、我等十一になり、合戦初に候、其首を、犬忰なれども、此手柄を見よと、我等馬の上にて振り候へば、味方気を得て、只七八百計り…

織田信長と前田利家(その3)

以上のような背景があることを考慮しながら、信長が利家に話したことを検証してみる。 利家様、若き時は、信長公御傍に寝臥なされ、 これを信長と利家が若いときに一緒に寝ていたと解釈するからおかしなことになる。 これは昔の記事にも書いたが「小姓だった…

織田信長と前田利家(その2)

⇒織田信長と前田利家のつづき 「近代デジタルライブラリー」より 一、利家様、鶴の汁上り候へば、早や御蟲に当り申し候、其故御物語なされ候、信長公、安土山御城に成らせられ候て、何れも御振舞下され、鶴色々の珍物の上に、信長公、御引物を御自身なされ候…

武田信玄の「ラブレター」(追記2)

ちょと気になることがあったので追記。 「源助」という名前は別に珍しくないんだろうけれど、甲斐にいた「源助」という人物を発見したので書いておく。 その人物は藤堂虎高という。あの藤堂高虎の父だ。 藤堂 虎高(とうどう とらたか)は、戦国時代から安土…

織田信長と前田利家

ついでだから『戦国武将と男色』(乃至政彦 洋泉社)に書かれている信長と利家の関係について。乃至氏は二人の男色関係を否定している。これについては俺も3年前に ⇒信長さま×犬千代(2011-01-27) で既に否定している。もっともこれについてはそもそも学者で…

武田信玄の「ラブレター」(目次)

⇒武田信玄の「ラブレター」(1〜4) ⇒武田信玄の「ラブレター」(5〜7) ⇒武田信玄の「ラブレター」(8) ⇒武田信玄の「ラブレター」(9〜12) ⇒武田信玄の「ラブレター」(13〜14) ⇒武田信玄の「ラブレター」(追記)

武田信玄の「ラブレター」(追記)

高村さんという方からコメントがあった(「歴探」の人?) ⇒リンク 『武田信玄』(笹本正治・ミネルヴァ書房)には「甲役人」の部分が「甲待人」となっているとの指摘。確認すると確かにそう書いてある。原文写真も載っているけれどこれについて俺は全く不得…

武田信玄の「ラブレター」(その14)

最後に源助と弥七郎は何者かについて考えてみる。 弥七郎が信玄の嫡男義信と同じ年頃。すなわち9歳前後の子供ではないかという推理は既に書いた。源助は弥七郎の身を案ずる立場の人間であり、弥七郎と源助は同族の可能性が高いと思われる。父あるいは祖父な…

武田信玄の「ラブレター」(その13)

⇒武田信玄の「ラブレター」(1〜4) ⇒武田信玄の「ラブレター」(5〜7) ⇒武田信玄の「ラブレター」(8) ⇒武田信玄の「ラブレター」(9〜12) 一、弥七郎に頻りにたびたび申し候えども、虫気の由、申し候間、了簡なく候。全く我が偽りになく候事。一、弥七…

武田信玄の「ラブレター」(その12)

残る問題は いわんや昼夜とも弥七郎と彼の儀なく候 の部分だけだ。これさえ解決すれば、今までの諸先生方の説よりも俺の仮説の方が遙かに優れている。 なんてことを書くと、この前の「信長の天下」のときのように「史料に基づかない推測(願望)」なんてあざ笑…

武田信玄の「ラブレター」(その11)

既に書いたことだけれど「虫気」は三尸(さんし)の虫によって起こると考えられていた(上尸・中尸・下尸の内、中尸が腹の虫)。 弥七郎に頻りにたびたび申し候えども、虫気の由、申し候間、了簡なく候。全く我が偽りになく候事。 は、弥七郎が虫気だという情…

武田信玄の「ラブレター」(その10)

で、最初に戻って 一、弥七郎に頻りにたびたび申し候えども、虫気の由、申し候間、了簡なく候。全く我が偽りになく候事。 この解釈について、通説・乃至説では いままで弥七郎に言い寄ったことはある。しかし弥七郎は虫気を理由に断ってきた 鴨川達夫説では …

武田信玄の「ラブレター」(その9)

⇒武田信玄の「ラブレター」(1〜4) ⇒武田信玄の「ラブレター」(5〜7) ⇒武田信玄の「ラブレター」(8) 次に 内々法印にて申すべき候えども、甲役人多く候わば、白紙にて、明日重ねてなりとも申すべき候。 この部分について『武田信玄と勝頼―文書にみる戦…

与謝野晶子の間違い

信玄文書の続きを書くべきところだが…⇒東大・本郷和人教授 そうだったのか!歴史がわかるキュレーション 第1回『軍師官兵衛で仏像が…』 「鎌倉や みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな」という与謝野晶子の歌があるが、鎌倉大仏は釈迦ではな…

武田信玄の「ラブレター」(その8)

⇒武田信玄の「ラブレター」(1〜4) ⇒武田信玄の「ラブレター」(5〜7) 次に 一、別して知音申したきまま、色々走り廻り候へば、かえって御うたがい迷惑に候。この条々いつわり候は、当国一、二、三大明神、富士、白山、殊ニ八幡大菩薩、諏方上下大明神より…

武田信玄の「ラブレター」(その7)

再度、武田信玄文書より 一、弥七郎、とぎに寝させ申し候事、これなく候。この前にもその儀なく候。いわんや昼夜とも弥七郎と彼の儀なく候、なかんずく今夜存じ寄らず候の事。 昨日書いたが、通説にしろ、鴨川説にしろ、乃至説にしろここで問題になっている…

武田信玄の「ラブレター」(その6)

「寝る」は「同衾する」という意味ではなく「眠る」という意味だと仮定して信玄文書を見てみる。 一、弥七郎、とぎに寝させ申し候事、これなく候。この前にもその儀なく候。いわんや昼夜とも弥七郎と彼の儀なく候、なかんずく今夜存じ寄らず候の事。 ここに…

武田信玄の「ラブレター」(その5)

昨日の続き ⇒武田信玄の「ラブレター」(1〜4) (注意:ここから先に書くことは一部の婦女子の方々を悲しませることになるかもしれない) 武田信玄の文書の解釈は通説、鴨川説、乃至説それぞれ異なるけれども、信玄と弥七郎が「寝たのか寝なかったのか」と…

武田信玄の「ラブレター」(その3)

今俺は愕然としている。これを書き始めたときにはまさかこんなことになるとは思っていなかった。 天文15年7月5日は庚申だ。この情報は乃至氏の本にも鴨川氏の本にも全く載っていない。 検索していてたまたま見た ⇒春日源五郎覚書(香坂弾正・高坂弾正) とい…

武田信玄の「ラブレター」(その2)

前回の続きを書こうと思ったのだが、その前に気になる点があったのでそっちから。 『戦国武将と男色』(乃至政彦)に これは晴信(信玄の初名)の誓詞である。宛名の春日源助は、のちに武田四名臣として知られる高坂昌信の初名であるという。『史徴墨宝』の…

武田信玄の「ラブレター」

『戦国武将と男色』(乃至政彦)より戦国武将と男色―知られざる「武家衆道」の盛衰史 (歴史新書y)作者: 乃至政彦出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2013/12/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 一、弥七郎に頻りにたびたび申し候えども、虫…

武田信玄の「ラブレター」(その4)

今日はもう書くのやめようと思っていたけれどあと一つだけ書いておく。 7月5日が庚申だということがわかったことにより、俺が最初に書こうと思っていたものは大幅に修正されねばならなくなってしまった。で、最初に書こうと思っていたのはどんなことかという…

ウクライナ問題について(2)

チャーチルはスターリンと手を組んだ。もちろんスターリンを支持していたからではない。 共産主義を嫌っていることで知られるイギリスの首相チャーチルは、ナチス・ドイツとの戦争に勝利するという何事にも変えることの出来ない目的を遂行するために、「敵の…

長篠合戦の真実(その2)

⇒長篠合戦の真実 - 国家鮟鱇 のつづき。 ⇒「鉄砲伝説否定論」の再否定論も登場!? 長篠合戦研究の今 - Togetterまとめ 長篠合戦と武田勝頼 (敗者の日本史)作者: 平山優出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2014/01/21メディア: 単行本この商品を含むブログ …

ポール・ヘリヤー

⇒カナダの元国防大臣「エイリアンが米国政府と同盟」と証言 | 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社 カナダ議会で23年余り議員を務めたポール・ヘリヤーは以下の証言を行った。「少なくとも4種類のエイリアンが何千年もの間、地球に来ている。」「今いるエイリア…

ウクライナ問題について

「クリミア問題」についての非常にわかりやすい解説。 ⇒「クリミア問題」何をもって独立なの? /早稲田塾講師 坂東太郎のよくわかる時事用語 (THE PAGE) - Yahoo!ニュース 暫定政権は親欧米派で、欧州やアメリカは歓迎しています。好きだからクーデター紛…