2012-01-01から1年間の記事一覧

XTC世代

俺は音楽系のネット記事を見ることほとんど無いんだけれど、最近「若者の洋楽離れ」みたいな記事が話題になっていてそれは読んでる。今日読んだのはこれ。⇒洋楽聴いてないのに聴いたかのような若者音楽ってのがあるんですヨ。: kenzee観光第二レジャービル …

台与(壱与)は実名なのか?(その4)

第五の疑問。 遠山美都男氏は、 『魏志』倭人伝は、倭国の女王の称号と思しきものを女王の実名と誤解したのであるが、 『改訂新版 卑弥呼誕生』(講談社現代新書 2011 62p) と書いている。果たして「誤解」したものであろうか?倭人伝には「至對馬國、其大…

台与(壱与)は実名なのか?(その3)

疑問の四点目は「実名敬避俗」だ。 じつめいけいひぞくと読む。漢字文化圏では、諱で呼びかけることは親や主君などのみに許され、それ以外の人間が名で呼びかけることは極めて無礼であると考えられた。これはある人物の本名はその人物の霊的な人格と強く結び…

台与(壱与)は実名なのか?(その2)

本当に台与(壱与)は個人名なのか? 疑問の第一点は「台与」は本当に「トヨ」と読むのか?あるいは「壱与」は本当に「イヨ」と読むのかということだ。そう読まないのだとしたら奈良時代の戸籍にみえる「トヨ」や「イヨ」とは何の関係もないことになる。ただ…

台与(壱与)は実名なのか?(その1)

卑弥呼が個人名ではないというのは今や大方の学者が支持しているところだろう。「卑弥呼」という表記はもちろん大陸側による漢字表記であり、中華思想によって東の蛮族の酋長だから「卑」という字が入っていると考えて良いだろう。 「卑弥呼」は倭で何と呼ば…

邪馬台国と女国(その4)

考察しなければならないことはまだまだある。 たとえば卑弥呼の死後のことだ。俺は再三言っているように「卑弥呼は死んでいない」ということをおそらく世界で只一人主張しているわけだが、定説では卑弥呼が死んだ後に「男王」が立てられたことになっている。…

邪馬台国と女国(その3)

昨日書いたことと重複するけれど頭の整理のために。 「魏志倭人伝」には 以婢千人自侍。唯有男子一人、給飲食、傳辭出入。 と記す。 吉野ヶ里遺跡の人口は 現時点で最盛期には、外環壕の内部におよそ1,200人、吉野ヶ里を中心とするクニ全体では、5,400人くら…

邪馬台国と女国(その2)

考えれば考えるほど謎だ。 卑弥呼の宮殿は「以婢千人自侍。唯有男子一人、給飲食、傳辭出入。」と記されており、男子1人を除けば全て女性だ。一方、吉野ヶ里の環濠遺跡の人口は1200人程度だという。魏志倭人伝の記述を信じるなら環濠内の様子はまさに「女国…

2012年YouTubeで再生数多かったけれど日本であまり知られてなさそうなミュージックビデオ

Shakira - Addicted To You (Wikipedia) 7800万再生 R.I.O. feat. Nicco - Party Shaker (Official Video HD) (Wikipedia) 6900万再生 Train - Drive By (Wikipedia) 6700万再生 Asaf Avidan - One day / Reckoning Song (Wankelmut Remix) (Wikipedia) 6300…

卑弥呼は「邪馬台国の女王」でもないし本名でもない

2冊目。『研究最前線 邪馬台国 いま、何が、どこまで言えるのか』 (朝日選書 2011年) 。タイトルを見ると俺が求めている邪馬台国研究の現状を知る本のように思える。たが、この本は考古学が中心のようで文献史学はあまり触れられていないようだ。もちろん考…

邪馬台国と女国

「女国」とは「女性だけが住む国」である。 そんな国が実際にあるはずがない。想像上の国である。と普通は考えるだろう。 だが俺は重要なことを見落としていた。 其國本亦以男子爲王、住七八十年、倭國亂、相攻伐歷年、乃共立一女子爲王、名曰卑彌呼。 事鬼…

倭国・邪馬台国・女王国(その9)

『改訂新版 卑弥呼誕生』(遠山美都男 講談社現代新書 2011)読了。 前に「どちらも国内が乱れている時に女王になっていて、その後に国が治まっている。この点を無視するわけにはいかないのではないか?」という疑問を書いたが、それが【第六章】と【第七章…

本日のお気に入りミュージックビデオ

⇒Tom Odell - Wikipedia, the free encyclopedia

倭国・邪馬台国・女王国(その8)

『改訂新版 卑弥呼誕生』(遠山美都男 講談社現代新書 2011)【第五章】は要約すれば、 (1)「女国」(女性だけが住む想像上の国) ↓ (2)「女王国」(女王によって統治される国) ↓ (3)「倭国」(男王の傍に特別な女性がいる)=「女国」=「女王国」 …

サンタクロースを信じるということ

一口にサンタクロースを信じるといっても (1)サンタは実在するし、今年貰ったプレゼントもサンタがくれた (2)サンタは地球のどこかに存在するが、プレゼントは両親がくれた と内容において異なるものがあるのではないか。 さらに、キリスト教世界では無…

「白村江の戦い」の過大評価

邪馬台国について本腰を入れて書こうと思っていたんだが、大掃除してたらいつの間にか古い雑誌を読みふけっていたみたいになるのは意思が薄弱な者の常。気になる記事を見てしまったので、一時中断。 ⇒『古事記』メモ - heuristic ways 梅山氏はこう問いかけ…

倭国・邪馬台国・女王国(その7)

『改訂新版 卑弥呼誕生』(遠山美都男 講談社現代新書 2011)はどうやら「卑弥呼は倭国王ではない」ということを主張している本のようだ。俺は「邪馬台国研究」の現状を知りたかったので、そういう意味では俺が求めているものではなかった。ただ、俺が知らな…

倭国・邪馬台国・女王国(その6)

ところでふと思ったのだが、「女王国」は何と読むのか?そんなの「じょおうこく」に決まってる?果たしてそうだろうか?ちょっとネットで検索してみたけれど「女王国」に振り仮名を振っているところは見当たらなかった。 「女王」の国だから「女王国」だとし…

倭国・邪馬台国・女王国(その5)

俺が考える「女王国」とは以下のようなものだ。 「魏志倭人伝」には少なくとも二種類の史料が使われている。一つは元は男王が治めていた国が分裂し、後に諸国が女王を共に立てた連合国家について記した史料。 もう一つは、東方に存在する「女王国」「裸国」…

倭国・邪馬台国・女王国(その4)

「女王国」は女王卑弥呼が統治しているから「女王国」なのだということだろうか? 気になるのは「魏志倭人伝」の以下の記述である。 去女王四千餘里又有裸國黒齒國復在其東南船行一年可至參問倭地絶在海中洲嶋之上或絶或連周旋可五千餘里 「女王」とあるのは…

倭国・邪馬台国・女王国(その3)

邪馬台国研究にも中国研究にも詳しくない俺の素朴な疑問は、なぜ「国」の使用法が複数あるのかということだ。 倭国・邪馬台国・女王国の「国」はそれぞれが示す範囲が異なっている。遠山氏によれば邪馬台国=女王国になるけれど倭国の「国」とは異なる。また…

倭国・邪馬台国・女王国(その2)

邪馬台国研究が現在どうなっているのか調べようと思って読み始めた一冊目。『改訂新版 卑弥呼誕生』(遠山美都男 講談社現代新書 2011) 『魏志』倭人伝には「女王国」という表現が散見するが、これは倭国全体を指すのではなく、女王卑弥呼の王宮が営まれて…

倭国・邪馬台国・女王国

邪馬台国について俺は「卑弥呼は死んでない」という独特の考えを持っている。冗談で言っているわけではなくてかなり本気だ。それについて書きたいとは思っているんだけれど、その前に俺は「邪馬台国研究」の現状をほとんど知らない。邪馬台国の位置について…

月がきれいですね

ネット上で特に話題となっているのは、「I love you」を訳してください、とのお題で谷中が発した解答だ。「I love you」の日本語訳といえば、かつて夏目漱石は「月がきれいですね」と訳したという逸話が残っている。また、二葉亭四迷は「わたし、死んでもい…

保守主義と「天空の城ラピュタ」

宮崎駿は左翼だとか共産主義者だとか言われているみたいだがどうなんだろう? 「天空の城ラピュタ」を見ていて印象に残るのは、ラピュタ人の高度な科学技術で作られた空中都市に植物が生い茂り、中枢部まで木の根っこで覆われていたところだ。ラピュタが動植…

「保守主義」と経済政策

⇒池田信夫 blog : 暗愚の保守主義 - ライブドアブログ バークは「天から与えられた人権」にもとづいて合理的な人間が社会秩序を設計するというフランス革命の思想を徹底的に批判した。社会は複雑であり、それを特定の目標に単純化してそれだけを実現しようと…

中道左派?

山田厚史という人は元朝日新聞編集委員なんだそうだ。 ⇒中道左派=リベラル退潮の理由 溝埋められぬ旧左翼と市民運動|山田厚史の「世界かわら版」|ダイヤモンド・オンライン 自民圧勝の総選挙は「中道左派=リベラル」の退潮を印象付けた。米国でオバマ大…

勤労の義務

日本国憲法の「勤労の義務」は前々から謎だった。生活に困るから働くのであって、生活できるのなら働くか働かないかなんて当人の自由。そして現実にも働かないからといって罰せられるわけではない。そりゃ生活保護を受給しているのなら自活するための努力を…

保守は片山さつきを支持できるのか?

リベラルが片山さつきを批判するのは滑稽だということは書いたが、では保守はどうなのか? 片山さつきが否定しているのは「国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論」である。「人権がある」=「人権が守られる…

でたらめな人

相変わらずである。 ⇒国民国家とグローバル資本主義について (内田樹の研究室) グローバル資本主義を批判したいのならすればいい。けれど内田先生の場合、それ以前に出鱈目なので、主張が同じだからといってこんなのを支持したら、自分も出鱈目な人の仲間入…