2016-01-01から1年間の記事一覧

日記

大晦日だけどPCがやばいことになってしまった。Windows7からWindows10にアップグレードしてからディスク使用率が100%になってしまう現象が頻発してたのだが、昨夜からついに何時間待っても、強制終了(再起動も不可能になるから)させてもびくともしなくなっ…

日本のサービス産業の生産性が低いは印象操作ではないのか?

近頃ネット上で日本の労働生産性が低いという話が盛り上がっているんだけれど気になること。 たとえば 従業員が一定の労働時間にどのくらいのモノやサービスを生み出すかを示す「労働生産性」の調査で、日本は小売り業や飲食業などで業務の効率化が進んでい…

例の曜変天目茶碗について

⇒ある人が、何でも鑑定団に出た曜変天目は偽物だと主張しています。 - Togetterまとめ といったようにいろいろ議論があるみたいだけれども、 『今井宗久日記』天正八年十月十一日に三好山城守主催の茶会でヨウヘンが使用されたとの記載があるそうですよ。 三…

池上彰氏の「格差はなぜ世界からなくならないのか」で使われたグラフは印象操作なのか?

⇒池上彰氏の「格差はなぜ世界からなくならないのか」で使われたグラフに見る「なぜ印象操作はなくならないのか」 - 【ネタ倉庫】ライトニング・ストレージ 今すごく話題になってるんだけれども… 何か勘違いしているのではないか? この話はアメリカより日本…

一次史料と二次史料と不毛な論争

井伊直虎が男であったか、女であったかは論争になりそうだが、一次史料では今のところ証明できそうにないので、どうせ二次史料による検証となろう。そうなると、不毛な論争が勃発し、単なる中傷合戦になりかねない。不毛である。もし仮に直虎が実は男だった…

後藤又兵衛の首(その4)

前の記事に引用した本郷氏の解釈によれば、又兵衛は小姓の長四郎に脇差「行光」を渡し、これで首を打って秀頼に討死の様子を報告せよと命じた。だが長四郎は又兵衛の首を打つことができず、行光だけを秀頼のもとに持参したということになる。 たしかにこの解…

後藤又兵衛の首(その3)

前の記事で 金万平右衛門が首を討ったというのは新出史料にそう書いてあるのではなくて、既出史料と総合して判断するとそう考えられる と書いたんだけれども、よく考えたらどうもそうではなさそうだ。岡山県立博物館の見解ではこの新史料にそう書いてあると…

後藤又兵衛の首(その2)

新たな情報を見つけたので、マスコミの報道を検証してみる。NHKは それによりますと、又兵衛の下で戦っていた武将、金万平右衛門が、ひん死となった又兵衛の首を、秀頼から又兵衛に与えられていた刀で落とし、秀頼に刀を返したと記されています。また、そ…

後藤又兵衛の首

⇒【本郷和人の日本史ナナメ読み】大坂の陣と後藤又兵衛(下)古文書精査で報道との相違点が…又兵衛の首はどこへ? 2人の小姓はいたのか?(1/3ページ) - 産経ニュース後藤又兵衛の最期について書かれた史料について、現物を見たら報道とは異なっていたとい…

『難波戦記』と『難波戦記』

このまえ「幸村と云は誤なり」と水戸光圀が書いたと云は誤なりという記事を書いたときに、真田「幸村」の初出史料は『難波戦記』だとされているということを書いた。 この『難波戦記』は軍記物語である。ところが、これを講談の『難波戦記』と混同してる人が…

民俗学について

例の井伊直虎の件で「民俗学」についても論じられているものをちょくちょく見かけるんだけれど、そもそも「民俗学」とは何か? 民間伝承の調査を通して、主として一般庶民の生活・文化の発展の歴史を研究する学問。英国に起こり、日本では柳田国男・折口信夫…

「恣意的」と「意図的」

⇒恣意的の誤用 ⇒「恣意的」誤用扱いに国語辞典編さん者が反論 「俗説でことばが殺されないよう、どうか守って」 - ねとらぼ大きな話題になっているけれど、これはかねがね俺が思っていることと大いに関係があるように思われる。 解釈が記事によって少し揺れ…

久々の大物(井伊直虎は魔女?)

⇒来年の大河のヒロイン井伊直虎はリアル「もののけ姫」だった!(夏目 琢史) | 現代ビジネス | 講談社(1/2) 評判はちらほら聞いていたけど、いやこれはすごい。久々の大物。 ※ そもそも井伊直虎という女城主は実在したのかという問題があるけど、それはこ…

そもそも「革命児」とは何なのか?

信長は戦後「革命児」とされてきたが最新の研究では否定されつつある。とはいうけれど、そもそも「革命児」とは何なのかという基本的なことが考えれば考えるほどわからなくなる。国語辞書的には 1 革命を起こす人。革命の指導者。 2 革命をもたらすような…

信長と天皇(その2)

その後調べたら『信長の政略』(谷口克広)に解説があった。谷口氏によれば、太平洋戦争が終わって信長勤王論を唱える研究科はまったく影をひそめ、 表面的には朝廷を保護していたかのようだが、それは単に利用しただけのもの という解釈に変化したという。そ…

信長と天皇

『信長研究の最前線』(日本史史料研究会編)の「信長は天皇や朝廷をないがしろにしていたのか?」(神田裕理)に 太平洋戦争前では「皇国史観」(説明略)による「信長勤王論」を基に語られてきた。 一転して、戦後はおおむね「公武対立史観」で捉えられてき…

トランプの政策に関する謎理論

「もし日本が関税を維持するなら、同じことをやり返す。ネブラスカ産の牛肉に38%の関税をかけたいなら、米国で販売する日本の自動車に38%の関税をかける。単純なことだ」 これに関して日本企業は現地生産してるから無意味とかいった全くわけのわからな…

トランプ氏「誰とでもフェアに取り組む」

世界に言いたい。我々は米国益を第一にするが、誰とでもフェアに取り組む。敵意ではなく共通点、紛争ではなくパートナーシップを追求する。 ⇒「ヒラリーに感謝。心から」 トランプ氏勝利演説要旨:朝日新聞デジタルこれ聞いて「選挙中は過激なこと言ってたけ…

インデペンデンス・デイ

トランプが合衆国大統領になることは一般的な左派リベラルにとっては悪夢だろう。しかしアメリカ人にとっては必ずしも悪いことではない(かもしれない)。でも俺は日本人だから、アメリカ人にとってどうなのかよりも、日本がどうなるかの方が遥かに重要だ。…

本日の一曲

チャートインしたりして。

「聖者の行進」の意味

⇒聖者の行進〜亡くなることを祝う!?黒人奴隷たちの心の叫び、そして聖者は“街にはやってこない”〜|TAP the NEWS|TAP the POP 俺は今までこの歌の意味を考えたことがなかった。 「ラッパの音(裁きの音)が鳴り響く時」というのは「黙示録のラッパ吹き」…

「アメリカ」の語原

⇒アメリカという名前の発祥はウェールズにあったという事実 - イギリス・ウェールズの歴史ーカムログ説得力のありそうな話ではある。特に ・新たな地は名字をつけるのが通常で、名前を付けることはしない。もしアメリゴ・ヴェスプッチの名前を用いるのなら、…

「丁字路」と「T字路」と「パンチー」

⇒「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出 - ねとらぼ 漢字の「丁」の字のような形のものを表す伝統的なことばとして、「丁字(形)<ていじけい>」というものがあります。これは16世紀は…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その3)

ここからが本論。 先に書いたように俺は『多聞院日記』の記事にはまだまだ考察すべきことが多々あると思う。もっとも諸解説本で紹介されている 去七日・八日ノ比歟、惟任ノ妹ノ御ツマキ死了、信長一段ノキヨシ也、向州無比類力落也 の部分だけでは、どこにそ…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その2)

奈良興福寺の僧の英俊が記した『多聞院日記』の天正9年8月21日の条に 去七日・八日ノ比歟、惟任ノ妹ノ御ツマキ死了、信長一段ノキヨシ也、向州無比類力落也 とあることは諸研究書に記されるところ。惟任(明智)の妹の「御ツマキ」が去る7-8日のころに死んだ…

明智光秀の妹「御ツマキ」について(その1)

明智光秀の妹「御ツマキ」について、あれこれ論じられていることは、俺がネットを始めて信長についての掲示板や記事を見たとき(2002年頃)から知っているんだけれども、ネット以外の書籍等でどう論じられているのかはよく知らない。 発端は勝俣鎮夫氏の論文…

明智光秀の妻の病気と死

人物叢書新装版『明智光秀』(高柳光寿 昭和61年第一刷)に 『兼見卿記』の天正四年十月十四日の条に、惟日女房衆、すなわち光秀の妻が病気になったので平癒の祈祷を兼見のところへ依頼して来ている。 「十月十四日」とあるけれど、『兼見卿記』には 十日、(…

そもそも「女房衆」とはどういう意味なのか?

(注 最下部に追記あり) いや、すごい基本的なことで「今さら人に聞けない○○」みたいな感じなんだろうけれど、わからないものはわからないので書いとく。 この際「女房」とは何かということは置いとく。完全に理解できてるか自信はないけど、それを説明して…

『兼見卿記』と明智光秀の病気(とカオス)

光秀と関係のある女性「妻木」は『兼見卿記』にも登場するという。図書館で確認せねば、でもこの前行ったばかりだからしばらく行けないなと思ってたら、そういえば昔コピーしたのがあったかもしれないと思って探したらあった。天正7年4月と9月、および天正8…

史料の口語訳

少し前に紹介した記事。 ⇒真田幸村物の「定本」決定版。歴史の信繁、文学の幸村(前編) 『真田幸村』 (小林計一郎 著)|解説 は『真田幸村』(小林計一郎)の書評だが、ここに注目すべきことが書いてある。 2の口語訳は、読者にとっては至極有り難いので…