2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

民主主義の鬼子

網野善彦氏はかつて「つくる会」の歴史教科書は戦後歴史学の鬼子だと書いた。網野氏が「つくる会」を批判したと単純に受け取る人もいるだろうけれど、「鬼子」といえども血の繋がりがあるのであって、批判対象は「つくる会」だけではなく戦後歴史学も含んで…

百姓一揆と「お上にたてつく」

上の「なぜ日本では「市民運動」が格好ワルイいのか?」という記事に 政府は「お上」であり、市民運動とは「お上にたてつくこと」に相当する とある。コメント欄やはてなブックマークのコメントにも百姓一揆について書かれているものがある。 俺は百姓一揆に…

これも立派な市民運動の成果なのでは?

原発事故以来、色々なことを考えているのだが、その一つが「なぜ日本では民意がなかなか反映されないのだろう」ということ。泊原発の再稼働容認が典型的な例。これだけ多くの人が反対しているのにも関らず、必要だったはずのストレステストもなく、原子力安…

日本の市民運動と一般意思

⇒Life is beautiful: なぜ日本では「市民運動」が格好ワルイいのか? この「Life is beautiful」はブログはlivedoor Readerで購読者数が約1万もあるという超有名ブログだ。だからその存在は以前から知っていたが、俺はほとんど関心がなかった(理系の記事が…

日本人と宗教

このところ「神道」について考えているんだけれど、いろいろ基本的なことがわからなくて往生している。 まず神道以前に日本における宗教というものがわからなったりする。 読売新聞が2005年8月6日、7日に行った「宗教」に関する世論調査では、「宗教を信じて…

四天王寺と崇福寺

四天王寺に関して俺は他にも注目しているものがある。 それは四天王寺と近江の崇福寺の関係だ。 四天王寺と崇福寺跡を直線で結ぶと、その線上に天智天皇陵がある。 [より大きな地図で 四天王寺-崇福寺 を表示:title] 崇福寺は天智天皇ゆかりの寺院だ。 ⇒崇福…

伽藍配置は注目されるのに寺院の配置はなぜ注目されないんだろう

⇒古道から見た斑鳩宮と東西伽藍の壮麗さ: 網伸也「景観的見地からの伽藍配置」 - 聖徳太子研究の最前線 南大門、五重塔、金堂、講堂が南北一列に並ぶ四天王寺式を初め、古代寺院の伽藍配置がどうなっているかはきわめて重要であって、これまで盛んに議論さ…

素朴な宗教・素朴な神話

数日前に保立道久教授の『第二次世界大戦前の「皇国史観」の中枢をなしていた偏狭な民族主義的な歴史観を突きくずす』につっ込みを入れた。「皇国史観」からは脱したかもしれないが、だからといって完全に価値中立的になったわけではない。 そもそもそれは不…

「ネット上の発言の劣化について」について

⇒ネット上の発言の劣化について (内田樹の研究室) ⇒はてなブックマーク - ネット上の発言の劣化について (内田樹の研究室) ものすごい数のブックマークがついている。 ところで、俺は以前このブログで「内田樹が面白い情報を提供したときは疑え。十中八九間…

「神道」の虚像と実像の書評

前見たときは好意的な書評が多かったように感じたのだが、今見るとそうでもない。 Amazonのレビュー ⇒Amazon.co.jp: 「神道」の虚像と実像 (講談社現代新書): 井上 寛司: 本 「空満」氏の 著者の「神道論」批判は、教義のイデオロギー性を重視するあまり、…

多神教

『「神道」の虚像と実像』(井上寛司 講談社現代新書)が図書館にあったので少し読んでみた。しかし寝不足だったので、強烈な睡魔が襲ってきて、頭の中にさっぱり入ってこない。途中で断念。また今度改めて読んでみるつもりではあるけれど、この新書に書いて…

「騎馬民族征服王朝説」の意義

保立道久という歴史学者がいる。俺は著書を一冊も読んだことがない。ただこの人がブログをやっているのを知ってしばらく前から読んでいる。神話と歴史とか方位信仰など、俺にとってとても興味深いテーマを扱っているのだが、個人的な感想としては氏の主張に…

経済学を語る人に対する俺の偏見

実のところあまりチェックしているわけではないのだが、このところどうも、かつてネット界で光り輝いていたリフレ派と呼ばれる人達の旗色がよろしくないらしい。以前はリフレ派を支持していた人が離れていったり、リフレは支持するけれど「リフレ派」は支持…

「情けは人の為ならず」の新解釈

良く知られていることだけれど、 「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」というのが原義である。 1960年代後半、若者を中心にこの言葉を「情けをかけることは、結局はその人のためにな…

「典型的日本人」ではなくて「典型的インテリ」だと思う

⇒丸山の議論がほとんど過不足なく当てはまる典型的日本人だなあ: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳) このブログで何度も取り上げているけれど、ピーター・ドラッカーの『イノベーターの条件』(ダイヤモンド社)。 彼らは自らの教義が理性的であるとする。…

非科学的なニセ科学批判

これも簡潔に書く。 ニセ科学批判はこうあるべきであるからこうすべきだというのなら話はわかる(それが同意できることかどうかはともかく)。しかし、ニセ科学批判はこうするのが有効だというのならば実証データが必要なんじゃないですかね?⇒とどかない言…

韓流騒動

ここのところ書きたい話題がいっぱいあるんだけれど、ちょっと忙しいので簡潔に書く。 この問題で一番騒いでいるのはいわゆる「ネット右翼」と呼ばれる人達と、それからいわゆる「真性保守」に属する人達だと思われる。ただし、そうじゃない人でも、テレビの…