日本人と宗教

このところ「神道」について考えているんだけれど、いろいろ基本的なことがわからなくて往生している。


まず神道以前に日本における宗教というものがわからなったりする。

読売新聞が2005年8月6日、7日に行った「宗教」に関する世論調査では、「宗教を信じていない」という選択肢を選んだ人が75%に上り、「信じている」を選んだ人は23%と、1979年の調査の34%と比べて11%減った。

日本の宗教 - Wikipedia


よく目にする話だ。そして、これに対するコメントとしてあるのが、日本人は決して無神論者ではないとか、「日本人は正月に初詣をして、七五三を祝い、クリスマスを楽しみ、キリスト教式の結婚式を挙げ…」という話。


それはそれで重要な論点だけれど、よくわからないのが死後の話。


死後といっても「死後の世界」の話ではない。日本人は死ねば一般的には葬式をやって墓に入る。葬式にしろ墓にしろ宗教が関わってくる。それも漠然とした宗教ではなくて具体的にどこの宗派の葬儀をやるかとか、墓地はどこの寺なのかという問題がある。実はそこのところが俺は大変無知なのである。宗教のことはナイーブな問題なので、あまり人との会話ですることはない。それに関する本なども目にしたことがない。だから実際どうなっているのかがさっぱりわからないのだ。


日本人の75%が宗教を信じていないといっても、その75%が無宗教の葬儀をやっているとは到底思えない。浄土真宗なり日蓮宗なりなんらかの宗派の葬儀をやっているんじゃなかろうかと思う。
「無宗教葬」考
という記事によると、無宗教葬は都市部では5%内外、全国的には1%以下だそうだ。


では、何らかの宗派による葬儀をしている人は、なぜその宗派を選択したのかということになる。もちろん中には当人が入信したというのもあるだろうけれど、思うに多くは先祖代々ウチはその宗派だからというものではなかろうかと思う。思うだけで確証はない。
(先祖代々というのも曲者で、実際のところは4〜5代前からだったりするかもしれないけれど)


ナイーブな問題なので「あなたは何宗ですか?」みたいな質問はあんまりしないし、されもしないけれど、そういう機会があったら、葬式を何宗でやるかというのが、一般的な答になるんじゃなかろうかと思う。日本人の75%が宗教を信じていないとはいっても、そういう意味でその人達も何らかの宗派に属しているのではなかろうかと思う(日常的には接してなくても)。


で、問題は「神道」だ。「あなたは何宗ですか?」と聞かれて「神道です」と答える人というのはどういう人なのか?神社の氏子だとしても、葬儀が仏教の人は仏教の宗派で答えるような気がする(気がするだけ)。だとすると「神道」と答える人は、神式の葬儀をする人だけじゃなかろうかという気がする(気がするだけ)。ちなみにその割合は2%だという(仏式94%、キリスト教1%)。
結婚式だけじゃない!神道で行う葬儀とは( [葬儀・葬式] All About)
しかも、その2%のうち、多くは教派神道の信者のような気がする(気がするだけ)。


すると日本人の神道の信者は極少数で、しかも多くは教派神道の信者ということになる(自信はないけれど)。しかし一方では神道の信者には仏教徒も含まれるという考えもできるわけで、その場合、日本人の大半が神道の信者ということになる。


ここらへんどう整理すればいいのか頭がこんがらがる。