例の井伊直虎の件で「民俗学」についても論じられているものをちょくちょく見かけるんだけれど、そもそも「民俗学」とは何か?
民間伝承の調査を通して、主として一般庶民の生活・文化の発展の歴史を研究する学問。英国に起こり、日本では柳田国男・折口信夫 (おりくちしのぶ) らにより体系づけられた。フォークロア。
⇒みんぞくがく【民俗学】の意味 - goo国語辞書
民俗学(みんぞくがく、英語:folkloristics)は、学問領域のひとつ。高度な文明を有する諸国家において、自国民の日常生活文化の歴史を、民間伝承をおもな資料として再構成しようとする学問で、民族学や文化人類学の近接領域である。
⇒民俗学 - Wikipedia
というような説明がされている。俺は民俗学に非常に興味がある。しかしながら「一般庶民の生活・文化の発展の歴史」「自国民の日常生活文化の歴史」についてさほど興味があるわけではない。興味があるのは、神話・伝説・民話・昔話、あるいは信仰についてである。
これはおそらく俺だけではなくウィキペディアの記事にも
妖怪や方言、民謡、昔話といった“素人受け”をする分野を抱えることなどから
などと書いてある。俺はまさに「素人」なのであり、ついでに言えば「玄人」になりたいとは思ってない。ということは実は「民俗学」に興味があるのではないということになるのかもしれない。しかしながら神話・伝説・民話・昔話、あるいは信仰についての研究は「神話学」や「宗教学」等の他の学問でもなされてはいるけれども、柳田國男等の民俗学者の重要な研究があるからには「民俗学の研究」に興味を持たざるをえない。ということは「民俗学」に興味はないが「民俗学(者)の研究」には興味があるといえばいいのだろうか。
※ 根本的なことをいえば、「説話」というものにもいろいろあるだろうけれど、たとえば「桃太郎」や「浦島太郎」の話が、民間に広く流通しているからと言って、その物語を研究することが、「一般庶民の生活・文化の発展の歴史を研究する」ことにつながるだろうかといえば、全くつながらないとは言えないかもしれないけれど、かなり遠い関係だろうと思う。