池上彰氏の「格差はなぜ世界からなくならないのか」で使われたグラフは印象操作なのか?

池上彰氏の「格差はなぜ世界からなくならないのか」で使われたグラフに見る「なぜ印象操作はなくならないのか」 - 【ネタ倉庫】ライトニング・ストレージ
今すごく話題になってるんだけれども…


何か勘違いしているのではないか?


この話はアメリカより日本の方が格差が拡大しているという話ではない


大きなテーマは「なぜ世界から格差はなくならないのか?」であるけれども、ここで問題となっているのは「このままだと日本は貧しい人がますます貧しくなる」という日本の問題。

池上氏「上位1%の増え方といいますか動きはアメリカのとまあ似てますでしょ。ところがこちらの下位90%の見てください、アメリカはほぼ横ばい、ちょっと下がっているぐらいなんですが、日本は見てください。下位90%の平均所得がどんどん下がり続けている。つまり貧しい人がさらに貧しくなって格差が拡がっているってことがこれを見ればわかるというわけですね」

つまり、世界で起きている格差拡大現象の中でアメリカの場合は上位富裕層がますます豊かになっていくことによる格差拡大、日本の場合は下位層がますます貧しくなっていくことによる格差拡大だという話。


要するにアメリカと日本で問題となっている格差拡大の要因の違いを示したということ(アメリカの格差は富裕層と中間層以下の格差拡大。日本の格差は中間層からみて相対的に貧困な層が増加している問題)。



俺は前に例の貧困女子高生の件でこの問題について書いた
日本はアメリカ以上の格差社会なのか?

相対的貧困率は「中央値」で計算するので、中間層と下位層の格差が問題なのであって、上位層の所得が増えようが横ばいだろうが下がろうが影響しないのであり、日本の場合高齢化でリタイアした人や非正規雇用世帯が増えたために、正規雇用者が主体であろう中間層との格差が開いた人が増えて相対的貧困率が上昇しているのである。


つまり年収1億の人と400万の人の格差ではなくて、年収400万4人家族と年収200万4人家族の格差の問題。だから年収1億の人の報酬が減って、中間層以下がたとえば年収1割上げ400万が40万、200万が20万収入が増えたとしても格差は是正されない。


※番組内で池上氏が、日本の方がアメリカより格差拡大しているという話をしたのだろうか?俺の見た限りではそんな話は確認できなかったけれど。そんな話をしていたよう仕向けるのは印象操作ではないのか?