サッチャーはネルソン・マンデラを「テロリスト」呼ばわりしていたそうだけれど、マンデラがテロリストだというのは別に間違ってはいない。
⇒ペンと絵筆inアフリカ: マンデラ カナダでは未だ「テロリスト」扱い
によると、米国では2008年までANCは「テロリスト」リストに載っていたという。カナダでは今でもそうだという（去年の記事だが検索しても除外されたという記事がない）。
ところで「テロは絶対悪」とみなされるようになったのはそれほど昔のことではないように思われる。それはまさにサッチャーも重要な役割を果たした東西冷戦終結以後のことだろう。アメリカもソ連も冷戦の中でテロリストを利用してきたし支援もしてきた。ANCもソ連の支援を受けていた。マンデラが釈放されたのが1990年2月で、前年11月にベルリンの壁崩壊、チェコスロバキアのビロード革命、12月ルーマニア革命など大きな事件が起きている。これらの流れと無関係ではないだろう。ANCが勝利してもソ連陣営に与する恐れはなくなったのだ。
