児童ポルノ規制と「空気」の研究

俺は児童ポルノ規制強化の問題自体には、さして興味がないのだけど、前にも書いたように、これが「外圧」だということについて興味がある。


ところで、「主要8か国(G8)で児童ポルノ所有を非合法化していないのは、日本とロシアだけ」というのは事実。日本とロシア、すなわち「非西洋」の国で規制が緩く、民主主義の本家である「西洋」では厳しく規制されているということ。


で、ロシアの反応は知ならいけれど、国内では「表現の自由を侵す」という民主主義的な理由で、ネットを中心に反対意見が多く、これは「正論」だと思う。ただ、「正論」ではあるけれど、これでもって「西洋」を説教しても、彼らが納得することはないだろうとも思う。なぜなら、「民主主義」は普遍的な思想のように装っているけれど、結局は西洋土着の思想であると思うから。


だから、いくら日本が民主主義の教科書通りに行動したところで、永久に「真の民主主義国」になれる時は来ないだろう。日本が「真の民主主義国」になるためには、日本が完全に西洋化して、西洋と同じ「空気」を吸わなければならないが、そんなことは不可能。西洋の模倣に勤しむことで、西洋から「準民主主義国」と認めてもらうことはできるかもしれないが、日本が民主主義の模範になることなど出来ないだろう。結局は西洋が認めるものが「民主主義」なのだから。もし仮に西洋が厳しく取り締まり始めるよりも前に、「日本だけ」が厳しい取締りをしていたとして、西洋が日本を評価していただろうかと疑問に思う。それはそれで、何やかやの理由をつけて「日本はわれわれとは違う」という評価になったんじゃなかろうか。


じゃあ、どうすりゃいいのかっていえば、一つの方法としては、本家はそちらかもしれないけれど、今ではこちらが本流だという立場を取るというやり方があるけれど、そういうやり方は、俺の見るところでは今まで、失敗しているか、これから失敗するかのどちらかと思われ。あとは、いつものように「あなたがたの言っていることはごもっともです」といいながら適当にはぐらかす方法ってことになるのかな。