コーラの発がん性物質問題(その2)

コーラの発がん性物質問題
だめな「ニセ科学批判」の典型例
の続き


コーラに発がん性? また同じトリックが使われている | FOOCOM.NET
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俺は前の記事で、
「取らなくても良いリスクは取るべきではない」
ということを書いたんだけれど、もう少し具体的に書けば、コーラに発がん性物質が含まれているとしても大量に飲まなければ安全であるというのは事実だろう。とはいえ、たとえ僅かなリスクだとしてもゼロに出来るのならそうするに越したことはないということだ。


もちろん、そうすることによってコストが増えてコーラの価格が上昇するとか、コーラの味が損なわれるとかいうことを考慮して総合的に判断しなければならない。


それが「リスクマネジメント」ということでしょう。


カリフォルニアで販売されているコカコーラにおける4M-1含有量は低く抑えられているのだ。可能ならば減らせばいいじゃないかと考えるのは自然な考えだろう。


ただし、情報が不足しているから、カリフォルニアのコーラの値段は高いとか、おいしくないとか、といったことがある可能性もある。


知りたいのはその点で、「4M-1を減らすことは可能ではあるけれど、これこれこういったデメリットがあります。ガンになるリスクが低いのにもかかわらず、そういったデメリットを受け入れるべきかをよくよく考えて判断するべきでしょう」という話ならわかる。


ところが松永和紀さんの記事を読んでも、その点、すなわち「なぜ4-MIを使用しなければならないのか」という説明が希薄だ。一応、

 問題になっているのは、4-メチルイミダゾール(4-methylimidizole 、4-MI)という物質。カラメル色素を製造する時にできる副生成物である。そのため、カラメル色素を多く含む食品に多く、飲料やビール、醤油やコーヒー等、さまざまな食品に含まれる。人類が長年にわたって食べてきた物質であり、米国などはカラメル色素における限度を250ppmと設定し、管理している。日本は、4-MIについては規制値を設けているわけではないが、カラメル色素についてはかなりの試験結果に基づいて、食品添加物として使用を認めている。

が、その説明に該当するのだろうが、十分な説明であるとは到底思えない。