サザエさんが夏みかんか何かを食べて、「おー、すっぱい」と言っていて、三コマ目でワカメちゃんに、「ちょっとそこのウメボシアメとって」と言う。四コマ目で、さらに酸っぱそうな顔をしたサザエにワカメが「梅干しって言ったんじゃなかったの?」と言っている。
小谷野敦氏は「これはひどい」と書いているのだけれど、どこがひどいのかよくわからない。まあ面白いか面白くないかは人それぞれだろけれど、そういうことを言ってるんじゃないと思われ。
サザエが酸っぱいものを食べて、中和しようと思ってワカメに「ウメボシアメ」を取ってこさせたらワカメが持ってきたのが「梅干し」で、サザエはおっちょこちょいだからちゃんと確認しないで口に入れてまた酸っぱい思いをしたってことでしょう。特におかしなところは無いように思う。
なお「ウメボシアメ」とは「梅ぼ志飴」のことだと思われ。
「棒状に伸ばした紅い飴を鋏で切り、その切り口を指でつまむ。」その形が皺のよった三角形になり、人々はなんとあの酸っぱい梅干しを連想し、「梅ぼ志飴」と名付け、親しんでくれました。甘いものを酸っぱいものに喩える江戸っ子らしい洒脱さを讃え、江戸の発売当初から今日に至るまで「梅ぼ志飴」の名称を貫いております。
形が似ているから「梅ぼ志飴」と名付けられたとはいえ梅干しとウメボシアメを間違えてしまうほど似ているわけではなく、口に入れる前に気付くはずだってことだろうか?ギャグ漫画だからその程度のことは許されるんじゃないかと思うけど。
それとも「ウメボシアメ」を
1 形や大きさが梅干しに似ている飴。砂糖に水飴を加えて煮詰め、香料・着色料を加え、油をつけて固めたもの。
2 梅酢などで酸味と香りを加えた飴。
⇒うめぼしあめ【梅干し飴】の意味 - 国語辞書 - goo辞書
の2のことだと考えて、「ウメボシアメ」だろうが「梅干し」だろうが、どっちも酸っぱいじゃないかという受け取り方をしたのだろうか?