http://akadoko.sega.jp/
あ〜、一度聞くと頭にこびりついて離れない…
それはともかく赤ちゃんはどこからくるの?
言い伝えどおり、コウノトリが赤ちゃんを運んできたようでほほえましい。(2/8よみうり寸評)
秋篠宮ご夫妻は、1月12日の歌会始の儀で、それぞれ、赤ちゃんを運んでくると言い伝えられているコウノトリの歌を詠まれた。(読売新聞2/9社説)
以上を読んでも、どこの言い伝えかわからない。
赤ちゃんを運ぶコウノトリの話が伝わるヨーロッパ中部では、この鳥が冬の終わりとともに南からやってきて「暖かな日が来るよ」と告げてくれるという。(2/8毎日新聞 余録)
こうのとり
コウノトリ目コウノトリ科、ツルに似た大形の鳥。(中略)
〔古来「松上の鶴」として画題にされているのは、ツルではなくコウノトリである。また、北ヨーロッパには、人間の赤ん坊を運んでくる鳥という伝説がある〕
「ヨーロッパ中部」なのか「北ヨーロッパ」なのかよくわからんが、とにかくヨーロッパの言い伝えらしい。詳しいことは知らないけど、調べていると時間かかりそうなんで、とりあえず書いておきます。
なーんだ、日本の言い伝えじゃないのか…
と思うかもしれないが、実はそうでもなかったりする。
『和名抄』(『和名類聚抄』)という承平年間 (931年 - 938年) に出来た辞書に、
【くぐい】を「久久比、又古布」と説明してあるそうな。
「くぐい」とはハクチョウのことであるが、「古布(コフ)」つまり「コウノトリ」のことでもある。
福岡県糸島郡二丈町に「鎮懐石八幡宮」というお宮がある。そこに神功皇后が新羅征討の時、子供(応神天皇)が産まれそうになったので、出産を遅らせるために腰に付けたといわれている「鎮懐石」が祀ってある。
万葉集に山上憶良がこの鎮懐石を詠んだ歌がある。
そこに、
とある。「子負原」と書いて「こふのはら」と読む。
民俗学者の谷川健一氏は、その他、類似の伝説を検討して、もともとは応神天皇が白鳥(くぐい)の卵から産まれたという説話があったのではないかと推測しています。
以上、日本においてもコウノトリは出産と関係があるかもという話でした。
- 作者: 谷川健一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1997/04/21
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (17件) を見る