「ネット右翼」の定義

といっても「ネット右翼」をどう定義すれば良いかということではありません。
そもそも、「ネット右翼」なんて用語を使うべきではないと思っていますから。
問題は「ネット右翼」とういう用語を使う人達が、「ネット右翼」をどう定義しているかということです。


それについては、「ウィキペディア」の項目が参考になったのですが、削除されてしまったようです。(保存しとけばよかった)。
で、検索した結果、断片ですけど、見つかりました。

主に保守的・右翼的なプロパガンダを掲載しているウェブサイトの管理者や、他者の電子掲示板やチャットに参加して保守的・右翼的な言論をしている人々に対して用いられることが多い。

傾向
市民団体や反戦反核団体が左翼団体と呼称されるのを嫌うように、右翼視される事を極端に嫌い、「そう見えるのはあなたが左派だからだ」と反論する。中道であり特に政治的な意図もなく自己の考えや主張を述べているに過ぎないと自称するため、保守的な言論を抑制させてしまうようなレッテルを貼られることを毛嫌いする。差別行為について、自分達が差別する側に立ち続けられると考えており、逆は全く考えていないなど、概して想像力不足。

ネット右翼:俺の場合(Revelation ver2.0)』
http://2073.blog5.fc2.com/blog-entry-63.html


うーん、もっと情報が欲しいところだ。


ここには、「保守的・右翼的な言論をしている人々」とあるが、俺が見た頃は、そうとは限らないというような記述もあった気がする。


ちょっと、あやふやだけど、俺の知るところによると、彼らの空想する「ネット右翼」とは、

右翼的発言をする。右翼である。or本当の右翼ではない。体制を支持する。or必ずしもそうではない。天皇崇拝。反左翼。嫌韓・嫌北朝鮮・嫌中国。小泉支持orそうとは限らない。親米。or親米とは限らない。小林よしのり(コヴァ)信者orむしろアンチ。西尾幹二支持orそうでもない。自由主義史観。「つくる会」支持。靖国参拝憲法改正賛成。朝日新聞が嫌い。産経新聞が好き。「諸君」「正論」読者。

そして、

低学歴・低所得・無職・ニート・ひきこもり・オタク・2ちゃんねらー
格差社会」の被害者なのに、自民党に投票する。
「自分は右でも左でもない」というのが口癖。
自分達の気に入らない相手を誹謗・中傷する。

とまあ、こんなところでしょうか?


で、ネット上で「ネット右翼」を批判的な「良識ある人たち」の多くが、こういった「属性」をあげつらって、なぜか自分も相手と同じレベルまで降りてきて、口汚く罵るわけです。


しかし、「他新聞購読者に比べて高学歴、高所得者が多いことが特徴」
http://adv.asahi.com/2005/reader/index.html
の、お上品な朝日新聞ともなると、「ネット右翼」のような、低いレベルに自分から降りてくるなんてことはしない。
ネット右翼」は、小泉改革によって生み出された、「格差社会」の犠牲者である「弱者」。「社会の木鐸」である、朝日新聞としては、彼ら「底辺」にいる者達に、哀れみの視線を向け、彼らが「ネット右翼」になってしまった理由を見つけなければならない。「本当の敵」は、「格差社会」やら、「競争社会」やら、「日の丸・君が代を強制するような学校教育」や「将来に希望を持てない日本」とやらになるだろう。われわれ朝日新聞や、われわれの読者であるところの高学歴・高所得な人達は、「社会の底辺」で起きていることに目をそむけてはいけない。


というような、「構図」を念頭に置いて、朝日新聞連載の「萎縮の構図」を読んだほうがいいのかもしれないと思う今日この頃。