ネットイナゴ(2)

これを書こうと思った時には、考えていなかったことなのだけど、上で例示した「捕鯨に賛成なんだから鯨が滅んだら困ってしまうのだ」というのを書いていて思いついたことがある。


ブログが炎上して閉鎖に追い込まれたといわれるけど、ブログが閉鎖してしまったら、「相手の考えを変える」という目的はそこで頓挫してしまう。それでは困るではないか。「相手の考えを変える」ことを目的としている人は、閉鎖を願っていないはずだ。


と、論理的にはそうなるけど、まあ、現実にはそうでもないだろう。ということは、一口に「ネットイナゴ」と言っても、
① 相手の考えを変えたいのでブログが閉鎖されては困る人
② 相手の考えが変わるか、もしくはブログが閉鎖されるのを望む人
の二種類が存在することになる。


それとは別に、
③ 人が集まっているところで自己主張したい人
(少しでもテーマとかぶってれば流れを無視して政府批判・反米・中韓批判等に結び付ける)
④ 売名目的・アクセスアップ目的の人


さらに、
⑤ お祭り好きな人
⑥ ストレス発散目的の人
というのもあるだろう。


さらにさらに、
⑦ 大多数の人間には思いもよらない理由によって、その人にとっては批判しなければならない深刻な事情がある場合だってあるかもしれない。
(さらに、ネットの「匿名性」を考えると、「ネットイナゴ」というレッテルを貼ることは慎まなければならない人が含まれている可能性もある。ネットには様々な人が参加しているのだ。)


ネットイナゴ」と言っても参加者の動機は様々だ。それを十把一絡げに扱うことは不可能であり、個別に論じるべきだ。そうしないと結局ただのレッテル貼りになってしまうだろう。ただし、個別に論じるといっても、いくらでも細分化できてしまうから、それは時と場合に応じて分ければよかろう。そしてそれらの個の集合に「ネットイナゴ」という用語を使用するのは、この観点で見る限りは構わないとは思う。