正確に言えばディズニー映画『シンデレラ』は、シャルル・ペローの童話が原作で、主人公の「サンドリヨン」の英語表記が「シンデレラ」になるらしい。そのペローの童話の原型の一つがバシーレの『五日物語』だそうで、そこに「母殺しのシンデレラ」が書かれている。（参考）シンデレラの環
ということだけど、ペローが母殺しを採用しなかった理由は、これはまずいと思ったからなのか、それとも『五日物語』に、本来のシンデレラ物語とは別系統の話が混入していると思った等の別の理由があったからなのかは、一考の余地があると思う。世界中に流布するシンデレラの類話には、母を殺さないものが多いので、そっちを採用したのかもしれない。
ところで、「母殺しのシンデレラ」は知らない人は知らないトリビアだけど、誰でも知っているにもかかわらず、ありがちなシンデレラの勘違い。それは、シンデレラは下層階級の娘じゃなくて上流階級の娘だということ。後妻が前妻の娘を冷遇しているんであって、れっきとした良家の子女。継母の娘は王子の花嫁候補であって、シンデレラも当然資格がある。資格のない人がいくら待っても王子様は現れません。
夢のない話でごめん。
