信用するということ

そりゃ、何でもかんでも自分で確かめてみるのが理想かもしれない。しかし、それは無理な話。自分で確かめることができる部分なんて、全体の中の極々一部にすぎない。できない以上は、まあ大丈夫だろうと判断して、他人を信用するしかない。


科学者(プロ)の言うことと、素人の言うことのどっちを信用すべきかといったら、過去の実績を考えれば、そりゃ科学者の言うことでしょう。もちろん必ず正しいとは限らない。素人の言うことの方が正しいかもしれない。それでも俺は科学者を信用しますね。そして、科学者が素人の主張を正しいと認めた時点で、素人の言っていることが正しかったと認めますね。


判断できる能力の無い人間が、「科学者も間違うことがある」という理由で、トンデモと言われているものを信用してしまうのは全く馬鹿げたことであるんだけれど、そういう事例が後を絶たないのには、それはそれで理由があるのだろう。


一方、多くの人達は、こういう考え方を学校で習ったわけではなくても自然と身に付けている。ただし、「お前は偉い人の言っていることを鵜呑みにしているだけだ」という批判に対して上手く反論できる人は稀だろう。中には「あなたの言っていることは尤もだ。反省する」なんて人もいるかもしれない。とはいえ、口でそう言っても本当に反省する人も稀だろうし、実際反省する必要なんてないのだ。