直線的な史観

電気自動車なんて新しいテクノロジーでもなんでもないという話。

自動車が蒸気からガソリン、電気と進歩してきたという歴史観はわかりやすいので受け入れやすい。
しかしそれは事実とは違うということに逆に奇異な印象を受ける。

新しいもの、古いものってなあに?〜私たちは思った以上に直線的な史観に囚われている- OS運用記録


面白いですね。ところで、同様なことは古代道路についての考えにもあったのでした。

一つには、文明は時代を追って進化し道路もしだいに発連したと考え、江戸時代の五街道でも歩行を原則にして二間(三・六メートル)ほどの道幅で曲折の多い道であったし、現代のモ-タリゼーションにいたる以前の道路も、昭和三一年(一九五六)のワトキンス調査団の報告書に「日本の道路は信じ難いほど悪い。工業国にして、これほど完全にその道路網を無視してきた国は、日本の他にない」と書いてあるような状態であったから、千年以上も前に計画的に作られた大道があったとは思いもよらなかったのであろう。欧米人と日本人との間には道路についての考え方の相違があり、それは計画性に欠如する国民性によると見る考え方もあった。

(『古代道路』木下良編 吉川弘文舘)

古代道路―古代を考える

古代道路―古代を考える