農耕民族の元ネタ

どうやら和辻哲郎の『風土』が元になっているらしいんだけれど俺は未読。ネットで検索して得た情報では、和辻は風土をモンスーン型、砂漠型、牧場型の三つに類型したそうだ。


和辻のこの主張自体が批判の対象とされているみたいだけれど、それはともかく、情報を総合するに、どうもここにある「モンスーン型」というのが「農耕民族」に変化してしまったみたいですね。


そして「牧場型」というのが「牧畜民族」に変化してしまい、さらに「狩猟民族」になってしまったと、そういうことなんじゃないかと思う。


で、問題は「牧場型」なんだけれど、これはヨーロッパは気候のせいで雑草が生えない「牧場型風土」という意味であって、「牧畜民族」という意味ではないみたい。「モンスーン」「砂漠」ときて「牧場」だけ職業の意味のわけがないから、間違いないだろう。


和辻が言っているのは、「牧場型」では「草取り」という作業がないので、農業労働に「自然との戦いという契機が欠けている」ということであり、それが正しいかはともかく、「農耕民族」対「牧畜民族」という構図では全くなさそうなんである(要するにWikipediaに書いてあるようなものではなくて、大雑把にいえばアジアの農耕文化とヨーロッパの農耕文化との比較)。


どうしてこうなった!(AA略)


(参考)
歴史における時間性と空間性:和辻哲郎,ハイデガーおよびブローデル : HUSCAP