- 作者: 永原慶二
- 出版社/メーカー: 青木書店
- 発売日: 1991/04/01
- メディア: ハードカバー
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民衆が天皇を知っていたかについて、
幕末維新期にとどまらず、天皇が政治権力の座から下ろされた室町時代以降、地方民衆がどの程度天皇の存在を認識していたかは、なかなか判断しにくい。
としながら、
江戸中期以降では、改元や天皇の死去は「公儀」の布達をもって地方農村にもおそくともほぼ一ヶ月以内には伝えられている。京都を「都」とする認識は民衆のあいだにも浸透していたといえるから、天皇の存在そのものは、室町〜江戸時代においてもそれなりに知られていたと見てよいだろう。
としている。ただし、
しかし、そのことがただちに天皇の権威の認識や、天皇とそれを頂点とする政治社会秩序の存続を下支えするような民衆意識の形成を意味するものではない。
とする。
俺が考えていたこととほぼ同じ。
⇒江戸時代の庶民は天皇を知らなかった? - 国家鮟鱇
⇒近世の庶民は天皇を知らなかったor知っていたということを証明するにはどうすればいいのか? - 国家鮟鱇