権力は権力である

小林よしのり氏への疑問 - 猫を償うに猫をもってせよ

近世の庶民は天皇を知っていたのかという話が妙な方向に…

小林氏は「国民主権」を言う者は左翼だ、としてこれを批判している。

「保守」が嫌うのは巨大な権力による自由の抑圧だということは既に何度も書いた。民主主義を懐疑するのは、それが専制を産むからだ。「権力は権力だ」とトクヴィルは言った。


フランス革命の前段階としてホッブスの『リヴァイアサン』があった。

社会契約論を用いて従来の王権神授説に代わる絶対王政を合理化する理論を構築した。この理論は臣民(ここで言う臣民は、国家権力の行使を受ける客体としての人民)の自由が主権者の命令である法の沈黙する領域に限定されてしまい、主権者に対する臣民の抵抗権が認められない。

リヴァイアサン (書名) - Wikipedia


「保守」が抵抗するのはこのような専制であり、主権者が王であろうと人民であろうと違いはない。「保守」が重視したのは伝統的な「権威」であり、共同体の統合を象徴する王の権威は尊重したが、それが大きな「権力」を持つことには抵抗したのだ。


というのが俺の認識なんだけれど…