「神武東征」(その3)

日本書紀ではニニギの子で神武の祖父であるヒコホホデミについて。日向の高千穂に天降ったニニギはオオヤマツミの娘のカシツヒメ(コノハナサクヤヒメ)を妻とした。

姫は一夜で妊娠し、それをニニギは疑った。姫は「天孫の子だったら無事に生まれるだろう」と言って室の中に入って火をつけて子を産んだ。

コノハナノサクヤビメ - Wikipedia


産まれた子や順番については「日本書紀」中でも異説がある。


本文   ①火闌降命(ホスセリ)、②彦火火出見尊(ヒコホホデミ)、③火明命(ホアカリ)
一書第2 ①火酢芹命(ホスセリ)、②火明命(ホアカリ)、③彦火火出見尊(ヒコホホデミ)・火折尊(ホオリ)
一書第3 ①火明命(ホアカリ)、②火進命(ホススミ)・火酢芹命(ホスセリ)、③火折彦火火出見尊(ホオリヒコホホデミ
一書第5 ①火明命(ホアカリ)、②火進命(ホススミ)、③火折尊(ホオリ)、彦火火出見尊(ヒコホホデミ
一書第6 ①火酢芹命(ホスセリ)、②火折尊(ホオリ)・彦火火出見尊(ヒコホホデミ
一書第7 ①火明命(ホアカリ)、②火夜熾命(ホヨオリ)、③彦火火出見尊(ヒコホホデミ
一書第8 ①火酢芹命(ホスセリ)、②彦火火出見尊(ヒコホホデミ
コノハナノサクヤビメの出産- Wikipedia


このうち、兄のホスセリと弟のヒコホホデミの話は、古事記ではホデリ(海幸彦)とホオリ(山幸彦)の話として有名。
山幸彦と海幸彦 - Wikipedia


このように弟が活躍する話は「末子成功譚」「末子成功型」などと呼ばれ、昔話ではよくあるパターン。日本だけではなく世界中にある。日本神話ではオオクニヌシ神話が有名。

(つづく)