保守党と保守主義

⇒「社会主義」が大流行のようだが - Living, Loving, Thinking
を読んでふと思ったのだが、イギリスの「保守党」と保守主義にはどんな関係があるのだろうか？

保守党（ほしゅとう）は、その名の通り保守主義を掲げる政党の名称｡

⇒保守党 - Wikipedia
これを見ると、「保守主義を掲げる」から「保守党」なんだと理解できる。しかし、

前身は「トーリー党」である。これを1830年代から40年代に掛けて「保守党」として近代化したのがロバート・ピールである。

⇒保守党 (イギリス)
と書いてあるのをみると弱冠ニュアンスが異なっているようにも思える。さらに、

英国の政党。トーリー党の後身。1820年代から近代政党への脱皮をめざすトーリー党内の改革派がこの名称を使い始め，1832年の選挙法改正を経て，1834年R.ピールのタムワース宣言によって保守党の理念が確立した。

⇒保守党(英国) とは - コトバンク
と「改革派」が使い始めたとある。また、

そこでトーリー党の指導者ピールはそうした状況に対応すべく、1834年の総選挙に際しては、古来の権利を保持すると同時に、社会的変化によって生みだされた弊害の是正と不満の救済にも努めることを強調したタムワース宣言を発して、党の勢力を盛り返したが、このころからトーリー党は保守党と呼ばれるようになった。

⇒イギリス保守党（世界歴史事典データベース、旅研）
とある。

また、『現代の政治イデオロギー』（アンドルー ヴィンセント　昭和堂）によれば、「保守主義という言葉」は、

イギリスでは一八三〇年に雑誌『クウォータリー・レビュー』のなかにはじめて登場した。一八三五年になると、保守主義はトーリー党公認の呼称とされるようになった。ブレイクによると、一八三二年以降、保守主義の呼称がしだいに採用されるようになったことは、「党から古いつながりを一掃し、過去との断絶ではないにしろ、少なくとも路線転換を印象づけるための意図的なくわだてだった」と述べている。

とある。

現代の政治イデオロギー

ちなみに、「保守主義の父」と言われるエドマンド・バークはホイッグ党の幹部であった。