上で引用した『現代の政治イデオロギー』(アンドルー ヴィンセント 昭和堂)には次のような記述もある。
保守主義の性格については、五つの一般的な解釈があり、それぞれいわんとするところはちがっている。
そのうちの一つ。
保守主義はもともとが、政治的プラグマティズム − つまり、どのような原則にも基礎をもたない理論 − の一形態である。保守主義は、広くうけいれられている政治、文化、経済のエートスを何でも吸収する。つまり、主導権はつねに保守主義以外の政治的信条にあるということである。
何かうまくいったことがあり、それが世間に広く認知されれば、保守主義はこれを合理的な政策の材料だと考える。多くの研究者たちが指摘しているように、保守主義は、国家統制主義の考え方を支持することもあれば、極端なリバタリアンの考え方を支持することもある。
こうした解釈ついて、著者は、
ただ、こうした主張は、保守主義思想をあまりにも消極的にとらえすぎているように思われる。
と考えているようだが、しかし、保守主義にそういう側面があるのは事実だと俺は思う。
それについては前に書いたことがある。
⇒ウヨクはシミンのなれの果てなのか?
⇒日本は社会主義国?