「まともな左派」と戦争

まともな左派の悩み方: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

労働弁護士の水口洋介さんが、「夜明け前の独り言」で、

http://analyticalsociaboy.txt-nifty.com/yoakemaeka/2013/01/post-2a4e.html(”アベノミクス”とP・クルーグマン「さっさと不況を終わらせろ」)

(中略)

・・・失業問題や不景気を克服するには、安倍内閣の経済政策の成功を願いたいところですが、右派政権の下での「憲法改正」と「国防軍」化は願い下げな私としては、悩ましいところです。

「保守」は小さな政府なので、当然「軍隊」もその例外ではなく軍拡なども積極的に賛成するものではありませんね。安部首相はレーガンの「強いアメリカ」を模範としているのかもしれないけれど、

レーガンの急進的・軍事的十字軍への情熱は、とうていアメリ保守主義のものではない。保守主義者は政治の重荷を嫌うし、レーガンもこの嫌悪を当然受け継いではいるものの、レーガンは、もっと大きな政府 ‐ すなわち憲法修正条項や法律や布告で重装備した道徳尋問官的政府 ‐ をもつべきだという道徳的多数派の十字軍の方を、より情熱的に代弁している。
保守主義 ― 夢と現実』(ロバート・ニスベット 昭和堂

などと言われているのであります。ただしレーガンは軍拡をした一方で東西冷戦を平和裏に終結させた人物でもあります。このあたりの評価が日本ではきちんと出来ていない感があります。


ところで、アメリカでは第一次世界大戦ウイルソン大統領・民主党)、第二次世界大戦ルーズベルト大統領・民主党トルーマン大統領・民主党)、朝鮮戦争トルーマン大統領・民主党)、ベトナム戦争ケネディ大統領・民主党)と大きな戦争は民主党政権の下で行われたのでありました。イラク戦争共和党ブッシュ大統領により行われたものですがご存知の通りブッシュ政権ネオコンと呼ばれトロツキズムの影響が指摘されているのであります。


「左派=反戦」というのは確かにそういう「左派」が存在していることは確かですけれど、それが左派の全てではないのであります。しかしながら反戦であれ好戦であれイデオロギーが先にあって現実を変革しようとするという点で根っこは同じであろうとは思うのであります。