Fat Finger

指が太いので、押すはずだったキーの隣のキーを押してしまう。ってところから誤入力の代名詞。


だからといって、Fat Fingerと書いてあれば、全てが本当に指が太いのが原因の誤入力だというわけじゃないでしょって、まあ、わざわざ言うまでもない話。


株数の間違いといえば、日本でよくあるのは、取引単位が1株の株式を1000株と誤って入力することでしょう。米国株は取引単位が全て1株なんで、そういう間違いは起きにくいと思われ。


⇒<NY株>誤発注?で市場は一時パニック(毎日新聞) - Yahoo!ニュー

 米メディアによると、混乱のきっかけは米大手金融機関のトレーダーによる誤発注。ダウ平均構成銘柄のプロクター・アンド・ギャンブル社(P&G)の株取引で「ミリオン」(100万)単位で注文を出そうとした際、誤って「ビリオン」(10億)と打ち込んだ可能性があるという。

NY株急落 1000倍誤発注?

 主要銘柄である日用品大手P&Gや化学大手スリーエムの株価が、明確な理由が不明なまま4〜2割前後も急落した。大手金融機関が売り注文を出す際に、「ミリオン(million=100万)」と「ビリオン(billion=10億)」を誤って入力した可能性がある。

ところで、
NYダウ一時1000ドル近い下げで1万ドル割れ 「Fat Finger(誤発注)」が引き金で「ブラック・スワン」再来 - Zopeジャンキー日記
経由
"Black Swan" was came back again by "Fat Finger" | 金融市場Watch Weblog
の「Credit Writedownsの"What caused the crash?"」の記事とその訳文。

Here’s what I am hearing. There was a "fat finger" that caused someone to execute a large order for PG, a Dow component at a price in the high 30s when it was trading above 60. Another word out is that someone entered a $16 BILLION trade instead of a $16 million trade - talk about fat fingers. This triggered a lot of stop loss orders in Dow Futures and caused a cascade of losses that at one point reached more than 1000 points on the Dow.

これは私がヒアリングしてきたものである。これらは、プロクター・アンド・ギャンブルへの巨額の注文を引き起こした原因である"fat finger"である。別の言葉をいえば誰かが16百万ドルの代わりに160億ドルの取引をした、ということになる。これはダウ先物のたくさんのストップロスオーダーのトリガーを引き、ある時点で1000ドル安に届くだけのカスケードを引き起こした。

誰かが16百万ドルの代わりに160億ドルの取引をしたって書いてありますね。日本のメディアの記事を見て「株数」を誤って入力したように理解したんだけど、こっちでは「取引金額」について書いてあるんですね。意味合いが微妙に異なってくるように思うんですよね。「取引金額」の場合、株価が下がれば下がるほど株数は増えていくことになるし。取引所に注文を出すときは普通は株数で入力するもんでないの?それとも金額を入力すると自動的に株数に変換してくれるようなシステムがあるのだろうか?謎。

(なお訳文に「取引をした」とあるけれど原文は「entered」)


(追記)
って、ここまで書いて「エンター」押してからすぐに気付いたんだけれど、もしかして、この 「$16 BILLION trade」って、「160億ドル」じゃなくて、「$16」で「10億株」の売り注文って意味か?