しょうもない議論(その2)

次に、徳保さんは、きっこの

@solaio 「お金にならないから」という理由での涙なら理解できますよ。私が「詭弁」だと言っているのは、これまでに数え切れないほどの牛や豚を殺してきた人たちが、今回だけは殺すことを「かわいそう」と言っているのが理解できないだけです。 9:49 AM May 17th webから solaio宛

http://twitter.com/kikko_no_blog/status/14171769875


という発言を引用している。それより前にも、

@dfnva ですから「予定していたお金が入らなくなって悲しい」というのなら分かります。でもテレビで見た畜産業者は命を奪うことを「かわいそう」と言っていたのです。私から見れば出荷されて殺されるのも病気で殺されるのも牛や豚にしてみたら同じことだと思ったのです。 9:02 AM May 17th webから dfnva宛

http://twitter.com/kikko_no_blog/status/14169283418
という発言もある。だが、さらにそれよりも前に、

宮崎県の口蹄疫で牛や豚が殺処分されてる問題だけど、もともと人間が食べるために牛や豚を育て、肉の美味しくなる時期に屠殺場で殺し続けてきたことは何とも思ってない人たちが、「涙ながらに牛を殺した」とか「豚を殺した」という詭弁はやめて欲しい。 5:48 AM May 17th webから

http://twitter.com/kikko_no_blog/status/14159032413
と発言している。この発言が多数のブックマークを集めているんですよね。


ここでは、『「涙ながらに牛を殺した」とか「豚を殺した」という詭弁』と書いてある。「かわいそう」とは書いていない。ずいぶん時間が経過してからこれが出てきた。


「ですから」なんて書いてるけれど、最初の発言を読んだだけでそう受け取れるかといえば、できるわけがない。「涙ながらに」とあっても、他の意味である可能性を考えるし、それをきっこが勘違いしたのかもしれないと疑うのが、リテラシーというものだ。


「涙ながらに本のコレクションを処分する」とか普通に使うし。そう言ったからといって本に魂があると考えているなんてことには必ずしもならないのは当然だ。




で、本当にその「かわいそう」と言った畜産業者は実在するのか?

「まさかとは思いますが、この「弟」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。」

という有名なフレーズが頭の中をよぎる。「涙ながらに」だったのが「かわいそう」に変化したのが怪しい。


俺はそのテレビ番組を見ていないので、本当にそういう発言があったのかなかったのかわからない。まず知りたいのは一次情報であり、問題にするのはそこでしょう。



と、ここでおしまいにしてもいいのだが、そういう発言があった可能性はほとんどゼロに近い、という程には小さくない。あった可能性も十分あるだろう。というわけで、「あった」と仮定して考えてみても、やはり、きっこは短絡すぎると思う。