日本人の寄付がアメリカ人と比べて少ないのはなぜか?(2)

「日本人の寄付がアメリカ人と比べて少ないのはなぜか?」という問いは、裏を返せば「アメリカ人はなぜ寄付するのか?」という問いになる。「日本人はなぜ寄付をしないのか」だけでは、寄付という行為が普遍的なものであって、それをしない日本人が異常であるかのような問題意識を持ってしまう。


もちろん寄付はアメリカ人だけではなく、世界で広く行われているものではある。しかし、俺は国際比較を見たことがないのでわからないが、もし仮に日本人が世界で一番寄付をしない民族であったとしても(おそらくそうではないだろうと思うけど)、それを「異常」であるかのように見なすのは、賢明な見方ではないだろう。


日本人は、自分達が寄付をしない民族だということを普段自覚して生きているようには見えない。国際比較をしたときにそれに気付く。また「寄付をしてはいけない」というような目に見える形での規律やイデオロギーがあるわけでもない。ナチュラルに行動した結果が「日本人は寄付が少ない」であって、これが日本人の「文化」である。


ただし、日本人が昔から寄付をしなかったかというとそうではないはず。こうなったのは早くても明治維新以降だと思われる(戦後からかもしれない)。だから正確に言えば現代日本人の文化」ということになるだろう。


なぜ、そのような文化が誕生したのかが問題になるわけだけど、それには複雑な要因があると思われ。


俺にもそれが何なのか良くわからない。ただ、ネットでよくされているような説明は、充分な説明と言うには程遠いものだろうとは思う。


(つづくかも)