マザーテレサの言葉

はてなブックマークで話題になっている記事。
TEST - マザーテレサの「名言」と伝言ゲーム
(初出:2011-10-09になっている。何がきっかけで人気記事になったのだろう?)


それはともかく、ここにある「マザーテレサの日本人への提言」というページの【追記】にある前半の引用部分は検索すると
マザー・テレサ語録 Part1
に書いてあることと同じ。で、これは『マザー・テレサ あふれる愛』(講談社 沖守弘著 1984)からの引用だそうだ。


「ついでだから、これも引用しておく」以下の三項目については典拠不明。「TEST」との人は著者のまとめ・結論ではないかと書いているけれど、どこからかの引用の可能性が高いと思われ。もちろんそれがマザーテレサの本当の発言かは怪しいが。


で、このマザーテレサの言葉(本物の方)は、来日直後から結構話題になっていたから覚えている人はたくさんいるはず。でも覚えているといってもメモしたりスクラップして保存していたという人は極少数で脳内記憶が多数だろうから、そこに自己解釈が入るし「こう言っていたよね」て言われれば「そんな感じだったよね」ってことにもなるだろう。そもそもマザーテレサの言葉を直に知っている人は少なく、マザーテレサがこう言っていたという要約を新聞や雑誌などで目にしたという人が大半だろうし。


(俺も新聞か雑誌のコラムで知ったように思う。確か「我々がマザーテレサの活動を手助けするにはどうしたらいいでしょうか」というような質問に対して「それよりもあなた方は身近で困っている人を助けなさい」と答えたというような話として記憶していた)


で、ネットが普及して過去の思い出を混ぜて語るときに正確にはどうだったかは覚えていない。検索すればそれらしきものがある。そこで出典が不確かだからと躊躇するなり、こうだったか正確なことはわからないと注記するなりすればまだいいんだけれど、一般的にはそういったことを省略する傾向がある。そしてそれがさらに拡散していく。


ま、そんなところでしょう。


(なおマザーテレサが「偽善者」という言葉を使ったのかという問題は未確認ということで、使ってないと言い切ることもできないと思う。なぜならキリスト教的に偽善に該当する行為になるケースもあるように思うから。そこを一般論でありえないとするのもまた違うようにも思う)