「宗教国家」日本とやら(その2)

 それにしても、不思議に思う。あれほど政治や社会を熱く語ることを毛嫌いし、冷淡だった人たちが、今にしてなぜ、こうもナショナリズムに入れ込んでしまうのか。

そんな現象が一般的なものだとは到底思えない。


たとえば、はてなダイアリーの「新着ブログ」一覧を見ても、文字通りの日記がほとんどで政治についての話題などごく僅かしかない。そしてそういう人達がいきなり政治に目覚めて熱く語りだしたなんて話も知らない。いやもしかしたらあるかもしれないけれど目立つほどではない。他のブログを立ち上げてそっちで語りだしたという可能性もなくなないけれど、あくまで可能性としてであって実際はそんなにないと思う。


それに、政治に感心を持つようになったのなら投票率が上がるはずだが、今年の参院選投票率は前回の57・92%から52・61%に低下し戦後三番目の低さであった。


もし、星野智幸氏の周囲でそういうことがあったのなら考えられる可能性は、そもそもその人達は政治に高い関心があったのだけれど星野氏とは政治の話をしたくなかった。なぜなら星野氏はサヨクであり、サヨクとの対話は非常に神経を消耗しなおかつ実りが少ないから、星野氏の主張に反論したいのをぐっと我慢して「ああそうですね」とか「僕は政治に関心がないので」とかいって軽く受け流していたのが、最近はそうでもなくなったということではなかろうか。


もし、そうだとしたらそれはそれでなぜなのかという問題があり、しかもそれは重要なことなのだが、それはともかく、そういう周囲の話を日本全体の傾向であるかのように語られても、全くもって現実とは異なるとしかいいようがないのである。