「ラッスンゴレライ」の何が面白いのか?

「ラッスンゴレライ」はどこが面白かったのか - 日々の音色とことば

実は左側のほう、はまやねんのセリフは何を言っても「三三七拍子」の表拍からズレないのに対して、右側のほう、田中シングルのセリフはどんどんリズムの裏拍に乗っていくわけなんです。

ボケとツッコミの違いに注目している。なるほどと思った。確かにそうなんだろう。


けど、俺はボケとツッコミの「類似」にも面白さがあるように思う。


たとえばシューベルト「魔王」で、これは一人で歌うんだけど、魔王、父親、息子の違いは歌詞だけではなく、曲や声も変えて表現される。


「ラッスンゴレライ」の場合、ボケとツッコミが敵対してるとか喧嘩してるとかじゃないんだけれど一応対立はしている。にもかかわらず、上の記事で指摘されてるような違いがあるとはいえ基本的には同じ。さらにトニー・バジルの「Mickey」を歌うところでは完全に対立が解消されている。


セリフは対立しているのに音は対立していない。そこが面白いんじゃないだろうか?あと噛み合ってないのにツッコミが怒りの表情みせないとか、ツッコミのときにボケが手拍子してるとか、ツッコミがボケに合わせて踊ってるとかも。普通は腕組してしかめっ面するとかじゃないの?こんなの過去にあっただろうか?いやあるかもしれないけど俺は知らない。


なおオリエンタルラジオの武勇伝は「あっちゃんかっこいい」てセリフがあるように対立は目立たない。


こういう曲は多分これが最初というわけじゃないんだろうし、曲だけじゃなくてドラマやアニメでも「仲が悪いのに息がぴったりじゃないか」みたいなネタはあるんだけれど、それが洗練化されているところがヒットの秘訣じゃないかと俺は思う。