北朝鮮の思想

自由主義国からの視点で解説したものは多いけれど、北朝鮮の論理ではどうなっているのかを解説したものというのはあんまりないように思う。


俺が昔見たもので記憶違いかもしれないけど、なるほどと思ったのは、一般に指導者は無謬とされていると解説されてたりするけど、そうではなく、指導者でも誤まることがある可能性を否定しておらず、しかしながら物事を判断する能力を備えた最高の存在が指導者であり、指導者が誤まることがあったとしても、そんな能力を持っていない人民が正しい判断をできるということにはならないのであって、結局のところ人民は指導者に従わなければならない。みたいな話。


繰り返すが記憶違いかもしれないけど。


で、こういう考えが間違ってるとは一概に言えないように思う。先に書いた「科学」の問題にしても似たようなところがあるし、自由主義の国でも、こういう思想で運用されてるものはいっぱいある。


だが、現実の北朝鮮が素晴らしい国だとは全く思えず、そんな体制はまっぴらご免である。北朝鮮はどこで、どう間違ってしまったのかが重要なんだが、そこんところが深く考察されてないように思う。何が言いたいかといえば、「科学は間違うこともある。けれども常に見直しが行われてる」みたいなことで科学の正当性を主張しても、それだけじゃ北朝鮮みたいな独裁体制との違いを説明できないだろうということ。