批判はどこまで許されるのか?

【ジャパンブロガーカンファレンス】
「ブログは自分を伝えるブランドに」有名ブロガーがブログの魅力を語る (Broadband Watch

http://bb.watch.impress.co.jp/cda/event/12253.html

 「ブログでこれだけはやらないルール」については「悪いことは書かない」で3人が一致。「批判的に言うのも言い方次第(橋本氏)」「自分が言われて嫌なことは書かない(コグレ氏)」という意見に加え、磯崎氏は「制度などにはネガティブなことを書いているが、個人を傷つけるようなことは書かないようにしている」と話した。

 と、有名ブロガーが発言しています。それはもちろんそれで良いのでしょうけど、ブロガー全員がそれを実践しているか、あるいは実践すべきなのかというと話は違ってきますね。特に、いわゆる「論壇系」ブログで、「悪いことは書かない」となると、かなり書くことが制約されてしまいますよね。みなさんどのように考えているんでしょうか?
 もちろん名誉毀損になるようなことを書くのはやめておいたほうが良いですけど、かといって、何が名誉毀損に該当するかという問題があるわけで、相手のあることですから、少しでも批判的なことを書けば訴えられてしまうかもしれません。それでも構わない。裁判するならしてみろという考えの人はいいでしょうけど、俺みたいなヘタレは悩んでしまいます。
 ところで、政府や大企業を批判しても余程のことがなければ訴えられないと思うんですよね。また小泉首相ブッシュ大統領を批判したって、その可能性はまず無いと思うんですね。この点、左翼の方々の一部に「圧力」云々と陰謀論的なことを言う人がいるんですけど、そりゃ自意識過剰ってものだと思います。まあ核心に迫るような、本当に相手を窮地に追い込むようなものだったらどうなるかわかりませんけど、そこら中に溢れている批判程度に付き合っているほど暇だとは思えないんです。
 また、芸能人やスポーツ選手など「公人」に準じる人たちも、イメージというものがありますから、これも余程のことがなければ訴えるようなことは例外もあるでしょうけどしないと思います。実際そのような批判はネット上に溢れかえっています。
 問題なのは、そういう人達じゃなくて、一般人への批判ですね。で、これには二種類あって、批判する相手がネットで発言している場合と、ネットとは無関係な人の場合です。後者の場合は批判するのは避けたほうがよさそうです。相手は対抗手段がありませんから。で、相手もネットで発言している場合も大きく二種類に分けなければならないんじゃないかと思います。「実名」と「匿名」です。
 「名誉毀損」とは「その人の社会的評価を低下させること」ですから、ネット上の名前(ハンドルネーム等)と実在する人間とがリンクしていなければ成立しないんですよね。ということは、「匿名」の人をいくら批判しようが、「名誉毀損」は成立しないってことですよね。ところが「実名」の場合は「名誉毀損」が成立する恐れがあるってことになると思います。つうことは、「実名」でブログをやっている人を批判する場合、その人がすごくおかしなことを言っていても、それを批判するのは、「匿名ブロガー」を批判するより、リスクが高いってことになるんじゃなかろうかと思うわけです。批判するなら相手は「匿名ブロガー」をって、なんか釈然としないものがありますけど、そういうことになっちゃいますね。
 もしくは、政府や政党や大企業や公人を批判するとか、特定の人を指定しないもの、つまり「右翼」「左翼」「日本人」「愚民」「男性」「女性」「大人」「金持ち」「2ちゃんねらー」等を批判するのが無難ってことになるんじゃないでしょうか?まあ既存のマスコミがやっていることですね。しかし、既存マスコミに満足していない人がそれで満足できるとは思えませんけどね。
 というわけで、安全を望むなら無難なものを批判して良しとすればよいけど、己の主義主張を貫こうとすれば、リスクを覚悟しなけりゃならなりませんねつうことでした。

(なお俺は法律のド素人ですから、間違いがあるかもしれませんので、ご容赦ください)