認めるために疑う

超光速ニュートリノの話で「多くの学者が疑っている」みたいなことが書かれていて、「なんだ間違いの可能性が高いのか」みたいな受け止め方をしている人をちらほら見かける。


そりゃ在野の自称研究者が相対性理論を覆す発見をしたとかいうなら、そんなわけないだろって一蹴して、検証するのもバカバカしいってことになるんだろうけれど、今回発表したのはまともな学者による国際研究チームなわけで、しかも仮説は既にあったわけだし。


従来の常識を覆す発見があったら、まずは徹底的に疑って問題点を見つけ出すのは当然でしょう。「疑っている=否定的」みたいな捉え方をする人は、科学を理解しているのかって思いますね。


特にいわゆるニセ科学批判が好きな人達は、ニセ科学信奉者達がこの発表だけで相対性理論が間違っていたことが証明されたと言い出すんじゃないかという恐怖から、間違っている可能性が高いということを強調したがる傾向にあるんじゃないかと推測するんだけれど、そのことによって、科学的な態度に対する誤ったイメージを植えつけることになりかねないんじゃないかと…