東電病院の件(3)

東電病院が一般開放しなかった件について東京都に責任はあるのか?あるとしたらどの部分か?

 病床は百十三床あるが、現在の入院患者は二十人ほどで、稼働率は二割未満。東京都が二〇〇九年に定期監査に入った当時も百九十二床の設置許可を受けながら、六十人余りしか入院しておらず、ベッド数を減らすよう指導していた。

東京新聞:東電病院 稼働率2割でも 一般患者受け入れず:社会(TOKYO Web)

 都は今月26日、医療法に基づいて東電病院に立ち入り検査を実施。113床のうち、稼働しているのは約20床だったという。前回調査の平成21年には192床を抱えていたが、その際にも稼働率の低さを都が指摘していた。

「関係者専用」東電病院…「一般開放に難色」はウソ?+(1/2ページ) - MSN産経ニュース


2009年と今年2012年に東京都は東電病院を監査している。「定期監査」とあるからそれ以前にも実施していたのだろう。


その際、「ベッド数を減らすよう指導していた」という。


ネット上では「職域病院の病床はカウントしない」という話が出回っている。もう少し詳しく説明すれば、職域病院は従業員と家族の診療のためにあるので、周辺地域の病院に影響を与えないのでカウントしないということ。ただし一般開放している病院ではその比率に応じて補正した数字がカウントされる。


東電病院は一般開放していないので病床はカウントされないというのがネット上に出回っている意見だ。しかし、それならなぜ東京都は病床を減らすよう指導しているのか?


俺の推測では東電病院は退職者も診療している。退職者は「従業員及びその家族以外の者」に該当するのではないか?だとしたら、東電病院の病床はゼロではなく、その比率に応じて補正した病床数がカウントされているのかもしれない。

 しかしいまだに東電は、東電の社員しか、しかもOBまで全部その病院で、東電のOBは入れる。普通の人は入れない。こんな病院があること自体が、意識改革がなっていないということなのです。

6/27東京電力株主総会 猪瀬副知事の発言速記録を全公開: 猪瀬直樹Blog


ただし、これは推測にすぎない。しかし、東京都が病床を減らすよう指導しているという事実が厳然としてある


(新聞の誤報という可能性もゼロではないが、東電側が否定したという話も聞かないし、まず間違いないと考えて良いだろう)


こんな重要な情報をなぜ無視するのか?

 これに対し、猪瀬副知事は福島で医療業務に当たっているのは、土日に一人だけだと暴露。二十六日に都が行った立ち入り検査で、百十三床のベッドのうち入院患者は二十人しかいないことを確認したと明かし、「東電病院が百十三床も持っていると、医療法でその地域のほかの病院がベッド数を増やそうと思ってもできない。(病院経営を)やるんなら、ちゃんと満床にしなさいよ」と厳しく指弾した。

東京新聞:東電答弁うそ 猪瀬副知事が抗議:社会(TOKYO Web)


これを猪瀬副知事の間違いと決め付けているけれど、この問題をクリアしないで、なぜそう決め付けることができるのか?


「東電病院の病床はカウントされない」という思い込みが強すぎて都合の悪い情報が見えなくなっているのではないのか?


現時点ではこの点について納得のいく説明が見られないのであり、今の状態ではこの問題は保留にするしかないと思いますけどね。どうしても批判したいなら東京都等に確認してからするべきじゃないですかね?


(つづく)

それでも地位とは辛いもので、知らなかったの釈明が通じ難い面はあります。知ろうと思えば知れる地位にいるのと、誤解を根拠にかなり強く批判を展開してしまったのでチト後が厄介ぐらいです。もっとも東電批判は根拠が希薄でも天下御免の観もなきにしもあらずですから、副知事自身は些細な事ぐらいで片付けておられるかもしれません。

新宿区の基準病床数 - 新小児科医のつぶやき(コメント欄)
いや、どうなんですかね?当ってればいいですけど。外れてたらそれYosyan先生のことになっちゃうんじゃないですかね?