東電病院の件(2)

ここからが本題。


東京新聞:東電答弁うそ 猪瀬副知事が抗議:社会(TOKYO Web)
による事の経緯は次のようなものだ。


1.まず、東電が株主総会で猪瀬氏に対して、

 東電の山崎雅男副社長は「一般開放を検討したが、新宿区には大きな病院がいくつかあり、都から難しいと言われた。都の指示だ」と答弁。


2.次に

 都側は株主総会の終了後、二〇〇七年二月に東電労務人事部の副部長が来庁し、一般病院への移行を相談したとする文書を公開。文書には、当時の都医療安全課長が「条件さえクリアできれば、一般開放は可能」と回答したと記録されており、その後は東電側から相談がなかったという。都は東電に事実確認を求める方針。


3.そして

 東電広報部の話 当時は、企業立病院として存続したまま一般開放できないかを都に打診した。しかし、それは無理だと言われたので、それ以上は話を進めなかった。社員の福利厚生を優先する企業立病院として存続する前提が伝わっていなかった。言葉足らずだった。

という流れだ。


株主総会で東電側は許可しなかった東京都の責任だというような口ぶりであった


だが事実は東京都は「条件さえクリアできれば、一般開放は可能」と回等したのであり、その事実を東電も後になって認めている


東電は株主総会でその事実を省略して答弁したのである。東電は重要な事実を隠して東京都側に責任を押し付けようとした。それが東京新聞の「東電答弁うそ」または産経の『「一般開放に難色」はウソ?』ということだ。


ところがなぜかこの記事を見て「東京都が悪い」「猪瀬が悪い」という話になっている。


少なくとも記事の内容はそういう意図で書いたものではない。


もちろん新聞記事の意図に同意しなければならないというものではない。「記事では東電が悪いかのように書いているけれど悪いのは東京都じゃないか」と考えても構わない。


だが、そこが非常に怪しいと思う。「誤読してるんじゃないの?」感がすごくある。


「いやそうじゃない。ちゃんと理解した上で東京都に責任があるんだ」と考えてる人もいるかもしれない。しかし、本当に東京都に責任があるのだろうか?


次はそれについて書く。