STAP論文騒動のよくわからないこと(その6)

この前も取り上げたけれど

最後に、この問題がここまで世間で大きく取り上げられることになってしまったのは、最初におぼかたさんを「割烹着のリケジョ・アイドル」として売ろうとしたからですよ。それを仕掛けた人たちの責任はあるよ。これは何度でも言っておきたい

理研CDBの騒動について


割烹着については東京新聞が3月15日に

笹井氏は小保方氏を大舞台に押し上げようと奮闘。会見に備え、理研広報チームと笹井氏、小保方氏が1カ月前からピンクや黄色の実験室を準備し、かっぽう着のアイデアも思いついた。

と報じたことを指しているのだろうけれど、理研側は否定しているし、小保方氏もこの前の会見で否定した。それが本当でない可能性もあるけれど、現時点でなぜ報道の方を信じるのか根拠が知りたいですね。



ところで「リケジョ」の方だけれど、これについてはネット上で、科学の話なのだから研究内容について報じるべきで男か女なんて関係ないというような批判がかなり多くなされている。


もちろんそれが科学について報じる場であれば当然のことだ。だがマスコミ媒体は科学についてだけを報じる場ではない。新聞についていえば「総合面」があって「政治面」「国際面」「経済面」「スポーツ面」「社会面」などがある。


科学についての記事は通常「科学面」に掲載される。今回のSTAP細胞については影響力が大きいので総合面にも掲載されたのだろう(だろうというのは俺が新聞を購読していないから)。そして社会面においても社会記事が掲載されたのだろう。科学面において研究内容を報じることを怠って女性であることばかりを報じていたのなら、「そりゃひどい」と思うが、社会面でということなら話は違ってくる。


なぜなら理系で女性が活躍することは社会的に重要なことだからだ。


海外でも同じらしいが理系で活躍する女性は少ない。男女共同参画などといっても理系に進む女性が少なければ女性が活躍する場がそれだけ少なくなるということで収入格差の原因にもなる。そういう問題がある状況で彼女の存在は取り上げられる価値が十分あるものでしょう。


というわけで、俺はマスコミが「リケジョ」として大々的に取り上げたのが悪いことだとは思わないのである。



次にこれも前に書いたけれど「この問題がここまで世間で大きく取り上げられることになってしまった」原因を「割烹着のリケジョ・アイドル」として売り出したことに求めるのは世間をバカにしているとしか思えないのである。それが無くても、たとえ男性の研究だったとしても大きく取り上げられることになったのはほぼ間違いない。


なぜならばSTAP細胞が存在するのならこれはノーベル賞級の研究であること、次にこれが我々にとって重要度の高い医療に直結し実用化されたなら多大な恩恵をもたらすことであり関心が強かったこと、次に実用化されれば日本経済にも好影響を与える可能性があること、次に一昨年の山中教授のノーベル賞受賞でこの分野に対して一般人でもそれなりの知識を持っていたこと、次に食品偽装問題や音楽家の問題など次々に起きる改竄・捏造問題に敏感になっていることなど、それぞれ一つだけでも大きく取り上げられる要素になりうるものが複数揃っているからで、これで取り上げられない方がおかしいというものだ。