2011-02-12から1日間の記事一覧

『真書太閤記』の類話(その4)

『真書太閤記』の類話(その3)の続き。 ○訴えられる編『真書太閤記』 さても光明寺の僧徒は日吉丸を憎み罵りけれれ口賢ければ何時も僧徒を云い込め、一つもかれ等が下知を受けず。是に依りて和尚へ斯く告げしかば和尚の曰く、然らば我膝元に置て召し使うべ…

『真書太閤記』の類話(その3)

『真書太閤記』の類話(その2)の続き。 ○寺修行編『真書太閤記』(腕白なので寺に預けられる) 然るに成人するに随い頑童にて親の手にも余り、六七歳の頃は隣家の小共と遊ぶに年より少なけれども気象者にて決て他の小共の下に就ず。依って近隣の輩ら実に形…

『真書太閤記』の類話(その2)

『真書太閤記』の類話(その1)の続き。 ○出生後の反応 『真書太閤記』(父が近隣の悪口からかばう) 月の延しには似ず尋常の小児とは違い、甚だ小さく猿の如く成りしかば、隣家の輩らその名を猿之助とぞ唱えける。尤も生れ出た当座は何れの子も色赤は常なれ…

『真書太閤記』の類話(その1)

今回は『真書太閤記』の類話について。 『真書太閤記』と『弁慶物語』の比較(近代デジタルライブラリーを参考にした) ○出生編 『真書太閤記』 妻も気の毒に思い、なにとぞして男子一人授け給えと同村に鎮座ある日吉権現の社へ祈願を籠。夫に隠して日参怠り…