大槻ケンヂの超常現象番組批評

TBSラジオ「ストリーム」 6/16(金)コラムの花道
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/2006/06/616_64ce.html


「世界超常現象審議会議スクープサミット2」(「ドスペ」 4月22日 OA)
http://www.tv-asahi.co.jp/dosp/
【メキシコ発スクープ!(2) 携帯電話のカメラに宇宙人が撮影された!】
についての話がメイン。


少年が撮影したという動画は、稚拙で到底本物には見えない代物だったそうだ。それを検証するんだけど、検証するまでもなくニセモノであることは明らか。で、検証の後、UFO研究家が登場して仮説を述べる。付近にマヤ遺跡があり、宇宙人と交信していた道があるそうな。その後に、今度は重々しいナレーションがあって、「マヤ人は神に生きた人間を貢物として捧げていた」云々。そして「神」の映像。その「神」の映像が、映画の「プレデター」だったそうだ。で、それがどういうことなのかという大槻ケンヂの推理が面白い。


それはともかく、その後で大槻ケンヂは大事なことを言った。ここは是非聞いて欲しい。(開始15分後)

「それよりね、僕はね、問題と言うのは確かにそうなんですけれども、そこじゃないと思うの。ああいう超常現象とかさあ、ああいうものに関して皆真面目に考えちゃいないでしょ。結局、本当かどうかということでしか考えないでしょ。そうじゃないの。懐疑派っていうのかなあ。疑ってかかる派閥というのがいて、その人たちはテレビやラジオでは絶対に出てこれないようになってんの。そこに一番の僕は超常現象にかかわる問題があると思う」


「つまり、ちゃんと検証しましょう。こういう風に、いい加減にじゃなくて、ちゃんと検証して、あるにしろ、ないにしろ、変な現象があったと言う人がいるならば、それがどれだけ真実があって、どれだけ嘘があって本当の原因は何かを全部徹底的に調べましょうっていう派閥もいるわけよ。」

(以下略)


大槻ケンヂはテレビやラジオと言ってるけど、世間一般にそういう傾向がある。それどころか学者の中にもそんな人が結構いる。


俺は日本史が好きなんだけど、本を読んでいると、「非科学的」な伝説を見下す人がいる。アホかって思う。そういうのが「科学的」で「現代的」だと思っているんだろう。結果、何でそういうことが伝えられたのかということに考えが至らない。あるいは「神格化による権威付け」みたいな、薄っぺらな「政治的理由」で片付けてしまおうとする。そういうのに俺はむしろ「トンデモ」的なものを感じる。もちろんそんな人ばかりじゃないけど、相変わらず多い。


(おまけ)
番組内でこんな会話があった。

大槻ケンヂ鳥越俊太郎さんも出ていらっしゃいましてね。なぜ出たのか全然わからない。それが一番の神秘でしたね。」


小西克哉「謎を解いてあげましょうか。年間契約ってのがあるんですよ。鳥越さんのような人のような場合、何本か出ているじゃないですか。朝の帯でね。で他に例えばそれが回数が減った時に、他で調整すると。そういうのが確かにあると思いますよね。」

なるほど。