この子誰の子?

欽明天皇32年春正月、甲子の日の夜、橘豊日尊(用命天皇)の后、穴穂部間人皇女の夢に金色の僧侶が現われて、「吾には救世の願がある。暫く后の腹に宿る」と言った。誰かと尋ねると僧は、「吾は救世観音。家は西方に在り」と答えた。后は「私の腹は穢れています。どうして貴人を宿すことができましょう」と言ったが、僧は「穢れは厭わない。ただ人に感応することを望むのだ」と言ったので、后は随いますと答え、僧は后の口の中に入った。そこで后はびっくりして目覚めた。そのことを皇子に語ると、皇子は「必ず聖人を得ることになるだろう」と答えた。これ以後、后は妊娠したことを知った。


后から産まれた子は後に聖徳太子と呼ばれることになる。
さて、聖徳太子の父親は誰?もちろん用命天皇だ。
しかし、上の説話を読むと、果たして血のつながりはあるのだろうか?という疑問を持ってしまう。
太子は母が救世観音に感応して懐妊したのだ。そこに父は介在していないのではないか…


なんて考えるのは、おそらく現代的な解釈なんだろうと思う。父は用命天皇で間違いない。
じゃあ豊臣秀吉は?イエス・キリストは?そしてチンギス・ハーンの祖先は?


よくわからないや。