信長はなぜ三郎なのか(その9)

☆仮説 その4 李三郎


「李三郎」って誰?って話だけれど李隆基のこと。って李隆基って誰よって話ですよね。


李隆基とは玄宗のこと。
玄宗 (唐) - Wikipedia


皇帝の長男を太郎、次男を次郎、三男は三郎と呼ぶ。玄宗は三男だから三郎。


万里集九の『梅花無尽蔵』に

満路鶯啼、盃有霞。春遊已〓太平家。一聲不用三郎鼓。舞袖紅軽、影自花。

(『梅花無尽蔵注釈』市木 武雄 続群書類従完成会
という漢詩があるんだけれど、「三郎鼓」とは「玄宗皇帝の鼓」ということで、何の説明がなくても漢詩で三郎といえば玄宗ということになっているらしい。


で、想像を逞しくすれば、信長の三郎も玄宗のことであり、楊貴妃(熱田大明神)と恋仲だってことになるのかもしれず、太田牛一桶狭間合戦の場面で「熱田大明神の神軍か」と書いているのも、これに関係しているのかなんて思ったりして…




なお、信長の妹「お犬の方」は肖像画の賛に「楊妃観音現身」と書かれているそうだ。
鑑賞記(113) 京都国立博物館 特別展覧会「狩野永徳」 鑑賞記 その3
お犬の方 - Wikipedia