The star of empire

 しかし、と、ここで私は変な絵を思い出す。ジョン・ガスト(John Gast)が描いた「アメリカ的進歩(American Progress)」(参照)である。西部開拓を自由の女神が推進していくというテーマなのだが、現代から見ればかなり気持ち悪い代物だ。

 この女神の頭部なのだが、五芒星が一つ付いているが、フリジア帽は被っていない。

あいまいな記憶と歴史の中の自由の女神: 極東ブログ


面白そうなんで少し調べてみたけれど、そもそもこの絵の女神を「自由の女神」と呼んでいるのは、ネット上ではfinalvent氏だけのように思われ。

今日は、19世紀から20世紀初頭のアメリカ合衆国の歴史を見てきました。
マニフェスト・デスティニーの思想とその結果をよく表している絵、ガストの『アメリカの進歩』を見てみましょう。
書物と電線を手にした女神が開拓者を西へ導き、野生動物や先住民を追いたてています。後ろには大陸横断鉄道も描かれています。
そしてこのマニフェスト・デスティニーの思想が、19世紀末以降、アメリカが海外に進出する際の中心的な思想となっていきます。

NHK高校講座 | 世界史 | 第28回 アメリカ合衆国の発展 〜西部開拓と工業化〜

1845年、ジョン・オサリヴァンが用いたのが初出である。この際は、合衆国のテキサス共和国の併合を支持する表現として用いられ、のちに合衆国の膨張を「文明化」・「天命」とみなして西部侵略を正当化する標語となっていった。

マニフェスト・デスティニー - Wikipedia


自由の女神とは別物でファイナルアンサーでしょう。


ちなみに頭の「五芒星」は「The star of empire」と呼ばれているらしい。
The star of empire « à la Robその他
解説らしきものが書いてあるけれど、俺にはさっぱりわからない。



なお、ニューヨークの自由の女神がフリジア帽をかぶっていない理由は、英語版Wikipediaに載っている。
Statue of Liberty - Wikipedia, the free encyclopedia

だが、英語が苦手なのとアメリカの歴史に全く無知なので、こっちも俺には意味不明。


一応引用だけしておく。

When Crawford's statue was designed in the early 1850s, Secretary of War Jefferson Davis, a Southerner who would later serve as President of the Confederate States of America was concerned that the pileus (the cap given to emancipated slaves in Roman times) with which the sculptor had crowned his design would be taken as an abolitionist symbol, and required a change to a helmet.[18] Delacroix's figure wears a pileus,[16] and Bartholdi considered having his statue wear one as well,[19] but instead used a diadem, or crown, to top the statue's head, meaning the statue to evoke the timelessness of universal liberty for all.[16] In so doing, Bartholdi avoided alluding to Marianne, who invariably wears a pileus.[20] The seven rays, which are a halo or aureole[21] represent the sun, the seven seas, and the seven continents,[22] and are another means, besides the torch, whereby Liberty enlightens the world.[17]

(ニューヨークの自由の女神ができる以前に、トーマス・クロフォードという彫刻家の自由の女神像があり、それが奴隷解放のシンボルになるのを恐れて云々というようなことが書いてあるように思うけれど自信なし)


ところで、ドラクロアとニューヨークの自由の女神の違いで、個人的に気になるのはフリジア帽よりもむしろ、


( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!


その点についてはまだ調べていないけれど、上のことを調べているときに、こういう記事は見つけた。

Rue89Japon» ブログアーカイブ » 自由の女神の乳房を覆え!


※あと浴場施設のあるところに自由の女神像があるのは「入浴→ニューヨーク」のシャレだというのが有力説みたい。

ラブホテル業界のウラ話と利用客の生態学(文藝春秋|本の話より|私はこう読んだ)
源ケ橋温泉


何と昭和12年!


テレビで入浴シーンが流れると「NY」と掲示板等に書き込まれたりするけれど、そんな長い歴史があったとは知らなかった。


(追記)

「なぜ自由の女神?」と尋ねたくなる疑問に、2代目のご主人・中島弘さん(67)は「自由の女神=ニューヨーク=入浴」と、しゃれを飛ばすが、実際のところは謎だという。

源ケ橋温泉 [日日発掘100撰] - 大阪日日新聞