STAP細胞について(その2)

STAP細胞調査 理研、再現実験含め1年かかる見通し (産経新聞) - Yahoo!ニュース
そりゃちゃんと調査するとなればそれだけの期間はかかと思われ。しかし、それでスッキリとした解決になるかといえばそうはならないのではないだろうか?


前にも書いたけれど、これだけ疑惑が出てくればSTAP細胞の研究は自然消滅する可能性が高い。だから多大な時間と労力をかけてまで白黒決着をつける必要なんてないと思う。とはいえ税金も投入していることだし、官房長官も早期の事実解明を求めているからして、それなりにやらなければならないということだろう。だけどそこにそんなにこだわる必要はないんじゃないかと個人的には思う。


刑事事件の裁判なら「疑わしきは罰せず」で「黒」であることを立証できなければ被告は罰せられず、無罪となった被告人は「白」となり差別されてはならない。だから犯人に罰を与えたいと欲するならば徹底的に調べなければならない。しかし科学の世界では、疑わしきは相手にしてもらえないということになり、再現実験の失敗が続けば、それに科学者生命をかけてまで取り組もうとする人は自然にいなくなるだろう。信用の低い人とチームを組んで研究しようとする人もいなくなるだろう。それは「罰」ではないかもしれないけれど、科学者としては「終り」ということになる。


また再発防止については、簡単にできることならやればいいと思うけれど、これまた多大な費用と労力を必要とするなら弊害が出てくるだろう。それに、あまりに管理が厳しすぎれば研究の自由が奪われる。そしたら画期的な研究成果が出にくい環境になってしまうかもしれない。日本のベンチャー企業が言うほどベンチャーではないみたいにいわれているのと同じようなことになってしまうかもしれない。そしたら本末転倒になってしまう。大きな成功を得るためには、多くの失敗があることも織り込んでいなければならないだろう。