都議会ヤジについて(その5)

「早く結婚した方がいいんじゃないか」というヤジをした理由は本人の説明によれば

鈴木:少子化、晩婚化の中で、早く結婚していただきたいという思いがある中で、あのような発言になってしまったわけなんですけれども、本当にしたくても結婚がなかなかできない方の配慮が足りなかったということで、いま深く反省しています。

【全文】鈴木章浩議員”セクハラヤジ問題”謝罪会見書き起こし | ログミー[o_O]
だそうだ。


しかし既に書いたように塩村議員は少子化問題の話など一切していないのである。


本人の釈明が真実を話しているいう前提で考えれば、この野次がその前の「違法なペットショップ事業者の取り締まり」についての発言の際に出されたものなら、ただの塩村議員に対するセクハラ発言(もちろん許されるものではないが)になるが、ヤジのタイミングが、高齢出産や不妊治療を受ける女性、妊娠、出産、育児に関わる悩みを一人で抱えてしまっている女性の支援についての発言の後であることから考えて、鈴木議員は塩村議員が何について発言していたのかを理解していなかった可能性が極めて高い。晩婚化と少子化は関係あるとはいえ、ここではそんな話をしていないのだ。少子化問題がなくてもそれらは課題に十分なりえるのである。


俺の経験からいって、人の心を一番挫けさすものは痛烈な批判ではなくて、人が何を言っているのか理解しない無神経なコメントである。


差別的なヤジだったこともさることながら、複数の議員から的外れなヤジが飛んだということは、人の話を理解していなかったということであり、何で理解できなかったかというと、頭が悪いということもあるだろうが、女性問題に関心が無いということでもあろう。非常に情けない話だ。