『功名が辻』と反戦

 さて今回の『功名が辻』。期待していたわけじゃないけど、仲間由紀恵は好きな女優なので、それだけを期待してしばらくは見ようかと思っていました。それが開始数秒でいやな予感。いきなり「反戦」ですか。その時点でチャンネル変えようかとも思いましたけど、初回なのでとりあえず我慢して見ました。

 「反戦」を主張したいのならそれは別にかまいません。俺だって「戦は嫌い」です。しかし「戦は嫌い」「戦は嫌い」と念仏のように唱えているだけでは、あまりにも薄っぺらじゃないですかね。反戦を主張するにしても、たとえば第一回は「桶狭間」なんですから、何で今川義元尾張を攻めたのか、通説では上洛のためと言われていますが、実際は領土拡張のためらしいですけど、いずれにせよ今川には今川の理由があるわけで、そこを突っ込んでみるとか、織田方も和議を受け入れるという選択肢もあったわけで、なぜそうしなかったのかとか、いくらでもネタはあるのですけどね。信長との出会いのシーンだって、信長が一国さえ平定していない身でありがら壮大な構想を持っていて、それを例えば藤吉郎から聞いて感激するとか、いろいろ考えられるはずです。
 これからも、鉄砲の導入によって戦法が変わるとか、部下の不満にもかかわらず小牧山に移転させるとか、宗教が政治に首を突っ込む問題とか、戦国時代ですから「戦争」に関わる重要な出来事がいっぱいあります。そういうことを真剣に考えて、それで「反戦」を主張すべきでしょう。
 戦争をする奴はおのれの欲望を満たすためにやっている馬鹿で、弱者は常に被害者だみたいな感覚でやられたらゲンナリしますが、
http://www3.nhk.or.jp/taiga/midokoro/kyakuhon.html
 を見るとどうも不安ですね。